Ableton12で新たに搭載された変形ツールの一つのConnectは音符と音符の間をつなぐツールです。
Ableon12の内蔵の新機能紹介にはこうあります。
す、隙間を埋める…
全く音楽的な文言では無いので絶望していたのですが、使っていったら意味がわかりました。
何だいつもの飛び道具かよ。もっと普通の機能を付けろと悪態をついていたのですが、理解したら便利な使い方も見えてきました。すまんかった。
自分の頭が悪いだけですね…
でも、これどういうルールでノートが生成されているかわからないとSeedと同じじゃんとなりそうです…
初め、挙動がわからなくてハゲそうでした。絶望しかない…
多くの動画を見たのですが、あんまり音楽的に使ってなかったり、これ、わざわざConnectを使うより新たに機能追加された分割ツールを使ったほうが簡単じゃないのと言うものも多かった。
打ち込みスーパーテクニック的なものは若い人にお任せして、打ち込みのときに便利に使えそうな考え方などを追求していこうと思います。
Connectの使い方
Connectは使える場面が決まっているので、その使える条件を知る必要があります。
ノートとノートの間にノートを生成する。 ノートだらけでゲシュタルト崩壊が起こりそうなんですが、こういうことですね。
では、ループブレイスでクリップ内のノートを作りたいとします。ノートとのノートの間なので、こうなります。
コードなどでは2つ選択して生成するのが便利そうです。
え、頭に戻るようにしたいって?こうすれば良いんです。Duplicateしてループ2倍にすればいいですね。頭のコードに戻るように出来る。
Connectのパラメーター
パラメーターの説明です。
- RATE 生成させる音符の最小単位 グリッド、1が全音符です。1/2が2分音符 1/8が8分音符、1/12が3連符です。
- Tie 音符の長くなる確率
- Spread 元の音符を基準に生成されるピッチ範囲を指定
- Density 空白の密度。100%で全部埋まる。
先程の2つはスケールを指定してやった例ですが、今回はクロマチックでやってみます。スケールを何も設定してないと次のコードまでクロマチックでアプローチしてくれます。
ちょっと怠いと思いますがこちらご覧いただくと可能性がわかるんじゃないでしょうか…
Connectは使える条件があるの。まず、音符と音符を繋ぐ必要があるから、音符と空白を選んでも生成はされないのよ。
— うりなみ (@urinami) March 12, 2024
確実に生成させたいのであれば、Rateはグリッド、Densityは100%にすると良いわね。他はいじらない。… pic.twitter.com/J6qX3cAbso
どういうルールでMIDIノートは生成されてるの?
そして、ちょっとわかりにくいんですけど、間を埋める時次の音に向かっていっているんですね。
それで音の高さが変化していきます。ベースやコードをつなげるのになんかも使えますね。
飛び道具として使わないならST(Semitone)やSD(ScaleDegree)は0のままにするのがポイントですね。検証してやっとわかった。
スケールを押せば、スケール内の音が生成されます。ダイアトニック進行なんか作るときにも使えそうですね。
さっきの例だと、コードのルートに向かっているパターンだけコピーしてベースに使うなんかもありですよね。音が多すぎるのなら新たに搭載されたノートの結合を使っても良い。
オクターブ調整して、メロディの一部に使ったりすることもできますよね。
ハウスやヒップホップでコンスタントストラクチャー(次のコードのディグリーは変化しない)でコードを半音でつなぐやつなんか使うと面白いかもしれません。こういう感じです。
まあ、これは特定条件下でしか使えないし、分割してピッチ変更したほうが早いかもしれない。
でも、アイデア出しには有効じゃないでしょうか。こういう奴。リズム的なもののアイデア出しにも使えるのでは?
でも、こういう2拍3連でつなぐようなものなんかソウルなんかではよくキメでありますけど、演奏できなかったら多分作るのが難しい。
こういうコンスタントストラクチャーはブルースやファンクでもよくありますし。ブルースやファンクではとくにありますね。ジャズだとあらゆるコードをドミナント7th化したりすることもある。ターン・アラウンド(ターン・バック)なんかでもあります。
こうやって作ったものをきっかけにして取っ掛かりにするのもありだと思います。
マニュアルの文言ではどう使うのか皆目見当がつかなくて、「またいつもの飛び道具かよ…」と思っていたんですけど、そうではなかった。
SDやSTを変更すれば飛び道具として使える。多分、Abletonが想定している使い方はこうなんでしょうね。あとダイアトニックのパッシングコード。
でも、ジャズやファンクではそんな使い方はしない。
これはキーを指定したものです。Cmaj7からFmaj7を二拍三連で繋いでる。でも、Em7を2つ続けるようなものはソウルやファンクではまず無いです。クロマチックで上がったり下がったりする。そういう言語だから。
じゃあ、Em7を半音下げたらいい。
こうなります。
ただ、ちょっと注意点があります。pianoロール内のScaleキーを押すとそのスケール内の音しか表示されなくなります。これだと半音動かすことが出来ませんね。
これで音楽的になりますね。
ちょっとの知識がありさえすれば、オールド・スクールなものからポップスまで作れるはず。こんなの単なるツールに過ぎない。だから恐れずに、楽しい使い方考えていきたいですね!
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