Bobby Womack My Story 1944-2014



Bobby Womack My Story 1944-2014

読んでから暫く経つのだが、なかなか記事をまとめる気持ちにならなかった。

Bobby Womackの自伝。シンプルにMy Storyとのタイトルがつけられている。

あまりにも苦難が多い人生で、読了後しばらくぐったりとした。

Bobbyのキャリアは長い。ValentinosはSam CookeのSAR Recordからデビューしていて、10代にはプロとしての活動が始まる。

ゴスペル出身のミュージシャンは早熟な人が多い。特に、ソウル、ファンクの時代に生きた人はそうだ。

Aretha Franklin,Sly Stone,Curtis Mayfield,Billy Preston,Mavis Staples

いずれもゴスペル出身だ。

Jimi Hendrixはゴスペルの出身ではないけれど、サイドマンとしてはソウルの人たちの下で働いていたりする。

Bobbyはギタリストとして、一つの基準だったという記述を何度も見て来た。

サム・クックの所のギタリストだったBobbyは特別なギタリストだったということだ。

ボビーがソロ活動中心になる1970年以降はセッション仕事は極端に少なくなる。

Bobbyがギタリストとして活躍した1961年から1970年はR&B,ソウル、ファンクと大きな音楽的な革新が起こった時期で、Bobbyはその中心地にいた。

Bobbyの仕事の莫大さはこれを見たらわかるだろう。

Sam Cooke、Aretha Franklin 、Sly Stone 、Ray Charles,Wilson Pickett

いずれもソウル、ファンクの歴史を作った人物であり、Bobbyは特に重要なアルバムに参加している。

 

ロックの人脈とも付き合いが深く、ストーンズと交流やジャニスのメルセデス ベンツの作曲者でもある。

Bobbyのギタリストとしての仕事は重要で、本人の言葉で語っている伝記は貴重な資料。

自伝はBobbyが妻から撃たれる場面から始まる。

衝撃的な幕開けだが、撃たれる理由は義理の娘と同衾していたから。

そしてその妻は、Bobbyの師であったサムの妻であったBarbaraだった。

ボビーが彼女と結婚したことで、Bobbyは事実上仕事を干される。

その時代はセッションマンとして仕事をしていたわけだ。Bobbyの家族からも結婚は祝福されない。正に四面楚歌。Bobbyの結婚そのものもやがて暗礁に乗り上げる。

サム・クックは事故で子供を亡くしているが、Bobbyも子供を亡くしている。

兄弟が事件に巻き込まれて亡くなるなど苦悩に満ちた人生とは裏腹に、Bobbyの音楽はより強く、より豊かになっていった。

Netflixのサム・クック リマスターとあわせてみても面白いだろう。

伝記では、Bobbyは驚くほど率直に、自分の気持ちを語っていて胸を打たれた。

Bobbyはいろいろ過剰な人なのだろう。そこまで語らなくても良いだろうということでも語る。

自分には偏見があったことや、徴兵を避けるためにやったこと、息子との行き違い、女性関係などについても率直に述べている。

常人とは喜びも悲しみも桁違いなのだろう。自分が好きな音楽をやる人たちが共通している資質だ。

それぞれの曲の背景など、Bobbyのファンには嬉しい。

個人的には、ゴスペルとファンクの密接なつながりを改めて感じさせられたし、CurtisのフレーズをJimi HendrixがBobby Womackに教えたという件はゾクゾクするものがあった。

トライアドをつなげていくようなスタイルは、Jimi Hendrixが得意としたものだけれど、あれはR&B,ソウルのイディオムで、Jimiも深くソウルやファンク、ブルースの影響を感じる。

もちろん、Bobbyとも共通するものだ。

ロックやソウル、ファンクの重要人物に対して、音楽を作っていた当事者のBobbyが語るのはまた違った視点が得られる。

サザン・ソウルが好きな人はピケットとのレコーディングやマッスル・ショールズをミュージシャンとして生きたボビーの視点が面白くないはずがない。

ピケットの正にWickedな振る舞いや、ファンキーすぎるRay Charlesの行動など生き生きと描かれている。

改めて伝記を読みながらBobbyのアルバムを聞き直した。

いろんな音楽を聞いてきたけれど、自分の一部になっているとものは本当に少数だと感じた。Bobbyのメロウな面が出た好きな曲。

 

これは映画とあわせてみると、Bobbyのギタリストとしての重要性がわかるかもしれない。

マッスル・ショールズの動画は見ておくとソウル・ファンクのファンは楽しめるだろう。

古典だけれど、これも。

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アレサの評伝も読んだので、いずれ感想を。複数の資料をあわせてみると見えてくるものがある。ニーナ・シモンにせよアレサにせよ、音楽から受ける自由さとは真逆の私生活。

読んで辛いものがあったが、苦境にある人間ほど美しく自由を表現できるのかもしれない。

今は、Curtisの伝記を読んでいる。

Curtisの音楽はよく知っているつもりだけれど、人間としてのCurtisはかなり複雑な人だったようだ。いずれ、これも感想を書く。

フリーダム・ドリームス: アメリカ黒人文化運動の歴史的想像力

クインシーのすべて

モータウン、我が愛と夢

ニーナ・シモン 魂の歌

ローストビーフとMarvin gaye

プリンス録音術 Prince In The Studio The Stories Behind The Hits 1977-1994 Jake Brown

愛の条件は孤独

追記:2019/05/05

この記事を読む人が、音楽を作ることに興味があるかどうかわかりませんが、フェイムスタジオでドラムを録音したというドラム音源があります。ジミー・ジョンソンが監修。ソウルファンならひっくり返るのではないかと。

フェイムの録音の特徴はベースアンプなんかのかぶりもドラムを録る時にあったと言われてますが、そういうのも考慮されてます。

サザン・ソウルが好きな人が、打ち込みでドラムをやるのかといわれたら、やらんとは思うんですが…

Ez Drummer2は本当にイージー レビューです

 

 

 

 











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