料理の四面体 玉村豊男
久々に実家に戻って色んなものを整理しています。
これを読んで料理の考えが変わったという本があったので紹介を。
自炊初心者の人にも、毎日料理は作っているよという人にもみんな楽しく読めるんではないでしょうか。
料理はある程度やりなれると、それぞれの調理法を組み合わせていくものだとわかりますよね。そうなってくると適当にある材料で作れるようにもなってきて、料理はぐんと楽しくなります。
例えば、カレーでもトマト煮でも基本的な作り方は同じですよね。
基本的に香草を油で炒めて香りをつけて、肉は焼き色をつける(糖化させる、リソレともいう)、それから煮る。
でも、こういうのって、かなり調理してからじゃないとわかりにくい。
特に自炊初心者の人だとレシピないと作れないことが多いと思います。
自炊する時の軸が出来る
学校や仕事から帰ってきて調理するのはしんどい。自炊頑張ってみようと思ったけど、部屋に戻ってから荷物をおいて、買い物してきてとなったら、調理も嫌になります。
この料理の四面体は、一見すると全く関係ない世界中の料理に共通点をみていきます。
こういう考えがわかると、余り物から面白い料理を作り出すことが可能になるんですよ。
英国式ローストビーフと鯵の干物の共通点とか、切り口が非常に面白い。
火・水・空気・油の4要素でそれぞれの料理を考えていく6章なんか、ちょっとびっくりするんじゃないでしょうか。
料理の四面体 237ページより引用
4つのパラメーターを操作することで様々な豆腐料理が出来ることがわかりますね。
この料理の四面体は、調理のコツを書いたようなレシピ本とは違います。
分類の軸を持つことが出来る本です。
分類の仕方がわかったら、それぞれの調理技術が向上させたらいい。どんどん料理は簡単になっていきます。
火を通す技術が向上すれば他の料理にも転用可能ですしね。他の技術も同様です。
分類できるってことは凄いことなんですよね。何をすればいいかわかる。
煮付ける技術なんかは、煮る技術の中でもかなり特殊なものだとか自分の中で整理出来ますね。
水と火のパラメーターをいじるんだって意識が持てます。
軸が出来たら、ここを改良しようとか見えやすい。
アイデアがいくらでも出るようになる
料理の四面体が楽しいのは、いろんなアイデアが出やすくなるところなんですよね。
例えば、肉がなかったとする。冷蔵庫には豆腐がある。タンパク質だから肉と豆腐は交換可能じゃないか?そう考えられるようになるんです。
豆腐を水切りする。豆腐ステーキというのがあるんだから、出来るだろう。こういうの、音楽に似てるように思うんですよね。私は。代理コードみたいな感じです。
じゃあ、ソテーの技法を加えてみよう。小麦粉をまぶしておけば、味が入りやすいかな。バターとニンニクと唐辛子で炒めよう。
それに余り物の椎茸を加えて香草の香りをつけよう。ちょっとコクが欲しいから、余り物の玉ねぎをいれてみよう。
トマト缶もあるな。それならコンソメと一緒に煮てみよう。ちょっとスパイシーな方がいいから、コショウを加えてみようか。
あんまり水分が多いとなんだな。多少とろみを付けてみようか。ソースにしっかり味をつけたら、物足りなさはないかな。
そういう考え方ができるようになります。思った以上に美味しいものが出来ることもありますし、今一つのときもあります。
本当にいろいろ考えを広げられるんですよね。
こういう風に展開も出来ます。
今度は、豆腐水切りして中にチーズを入れてからっと揚げて、あんかけ風にしてみようと。でも、これはベシャメルソースにしたら洋風でまとまるかな?そうやって楽しむことが出来ます。これはうまかった…
水を調整して考えてみましょうか。じゃあ、蒸すアプローチだったら?
ひき肉があったら、豆腐と挽肉とニンニクをあえて蒸す。ごま油と醤油とネギをあえたら美味いんじゃない?
これ、中華料理の魚の蒸すのと同じですからね。作る前から美味いだろうって想像できますよね。
外で食べるときも、こういう風に分類できるんじゃないかなと楽しめるようになります。
疲れて帰ってきても、懐が寂しいときでも調理ができたらそれなりに美味しいもの食べられますしね。
ちゃんとした料理もいいですけど、ありものを美味しく食べられるのも生活は豊かになると思います。
単純にご飯が美味しかったら一日3回楽しみ増えますしね。ずっとつかえる考え方を学べる料理の四面体はすごい本です。
自炊も楽しいですね!
調味料はあるといいのは、こういう4つのパラメーターをいじるのと同時に、簡単に中華風や、和風、洋風というように切り替えられるからです。調味料あれば材料すくなくても、それなりのものが出来るんで、ぐっと楽しくなります。
これも面白かったですね。Kindle Unlimitedではオレンジページも読めるんですよ。レシピサイトもいいんですけど、本で読むのも楽しいですね。
これもなかなか良かったです。割合で覚えておくと、一人前でも何人前でも作れて便利。レシピみても比で考える癖がつけると暗記しなくて良くて楽ちんです。
調味料の比率を覚えると、そこから自分の好みで調整していくことも簡単になって楽しいですね。
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