IK MultimediaのMixboxを導入してしばらくが経ちました。思っていた以上に便利で愛用しています。
T-Racksも持っているんですが、Mixboxとかぶるエフェクトがたくさんあるにも関わらず、Mixboxは買ってよかったと思っています。使ってみると欠かせないプラグインになりました。後述しますが、T-racksとも棲み分けは出来ます。
自分が使っていて、これは良かったなと思うところを書いておきます。こんなに便利と思いませんでした…
一画面で完結できる
さっと音作りできるメリットは圧倒的に大きいです。
API500のようなデザインからわかるように、ラックに8つのプラグインを読み込んで使う形になっています。
アナログモデリングのプラグインは結構持っていてるんですが、エフェクトを複数使うと煩雑になってきます。Abletonを使っていて、ショートカットを駆使して、表示、非表示を切り替えたり、工夫はしてるんですが限界はあります…
ほんのちょっとだけパラメーターをいじりたいだけなのにいちいち画面遷移があるのは面倒くさい…
それが解消されました。これも使わないとわからないタイプのプラグインですね。
笑っちゃうくらい快適です。例えばコンプ掛けたから、あとのプラグインのゲインコントロールしなきゃいけない時なんかいちいちプラグイン画面開いていたら面倒臭すぎますね。入力と出力のゲインがあるのも非常に便利です。
チェーンの順番を簡単に変更できる
これは嬉しいですね。歪みものを前にするとか、後にするとかさっと入れ替えられるのは嬉しいですね。
アナログモデリング系のプラグインを一気に補える
私はAbletonユーザーなので、LIVEを使っている人には嬉しいプラグインではないかなと思いました。
Abletonの場合、実機をモデリングしたようなエフェクターは付属では少ない。GluecompがSSLのバスコンプと、あとはSoftubeが手掛けたAmpとCabinetくらいですかね。チャンネルEQは特定のモデリングという感じではないですものね。
Mixboxはこれでもかというくらい揃ってます。アナログ系をこの値段で揃えられるのは反則だなと思います。
API,Neve,SSLなどのEQ,アンプでいうとJC,Marshall,Twinなども入っていますし、コンプも1176、LA-2A,670など、使用頻度が高いものが収録されてます。
API500規格になってるので、デザインは変わってますけど、元になったモデルを知っている人ならニヤッとするんじゃないでしょうか。まあ、これはサイズ的に2つに分けるしかないないですよね。でもわかりますよね。
リバーブもコンボリューション系統もありますし、モジュレーション系統も充実してます。CE-1のモデリングだったり、ロータリースピーカーだったり音作りとしてのエフェクターもかなり入ってます。スプリングリバーブなんか、DAWの付属ではあんまりないでしょうから、それだけでも充分価値があると思います。
パラレルプロセッシングが簡単に出来る
Wavesなんかだと、パラレルプロセッシングできないものありますよね。Ableton LIVEはRack化すると簡単にパラレルプロセッシングが出来るので極めて便利。
なんですけど、よく使うアナログモデリングでパラレルプロセッシング出来たら嬉しいですよね。それが楽勝なんですよ…
一つ一つにパラレルプロセッシング出来ますけど、それに加えてラック全体でDRY/WETもコントロールできます。すごすぎて笑えてきますね…
便利すぎます…
プリセットが充実している
個別のエフェクトのプリセットもチェーン全体のプリセットも選べるんです。個別のエフェクトのプリセットがあるのは意外に気づきにくいかもしれませんね。私はボンクラなんではじめ気づきませんでした…
言うまでもないですが、チェーン全体のプリセットが充実してるのは素晴らしいです。勉強になります。単体のエフェクトを持っていても、どういうルーティングにすればいいかわからない場合なんかプリセット見たら理解が深まると思います。
著名なエンジニアが作ったプリセットも配布されてますし、めちゃくちゃ便利です。習得コストをめちゃくちゃ下げられると思います。
まとめ
アナログ大好きな人で、さっと音作りしたい人にめちゃくちゃ便利なプラグインです。ミックスだけではなくて音作りに使えるようなプラグインも多く入っている。
コンプはサイドチェインも出来ますし、Syntronikについてたフィルターとか、コーラスも使えるんですよ。これはT-racksにも入ってないんですね。嬉しかった。
T-racks持っている人でも、Mixboxと棲み分けはできます。T-RacksはM/S処理できますけど、こっちはできない。一画面を大きく見たい場合はT-Racksシリーズを使うメリットがあります。
あと、AbletonPUSH2を持っている人、T-Racksはかなり便利です。パラメーターが64以下ならAbletonPUSH2に自動的にアサインされるので…快適にミックスできます。
Wavesでも同じなんですけど。
個人的には、共同作業をする時にこれをお互いに入れてあると互換性の問題なくていいなと思いました。
欲を言うならミックスだけじゃなくて、音作りにもこれだけ活用できるんだからMIDIコンでMIDIラーンできたらもっと便利だったなと思います。まあ、PUSHならオートメーション録音している時にマウスでいじっていたら自動的にマッピングされるので、ほとんど難癖みたいなものなんですけど…
時短になる上に、勉強にもなる。Mixbox,楽しいですよ!
追記:2021/08/30
IK multimediaで全部処理。ピアノにMixbox使ってます。
追記:2021/12/07
サイドチェインコンプも使えます。
abeletonの場合は10.1から外部プラグインでサイドチェイン入力が使えるようになりました。
Sidechainでトリガーにしたいところを選択すればOKです。これでだいぶ楽になったんですよね…
追記:2022/07/07
アップデートされました。CSというのが出たんですね。M1にネイティブ対応しました。カスタムショップで買えるということなんでしょうね。Sunsetが使えるのは便利でしょうね。
Sunset Sound Reverbを組み込めるものが既存ユーザーは€9.99で購入できるみたいです。 Sunset Sound Reverb持ってるけど一画面で処理できるのは便利ですね…
追記:2023/10/19
やりとりしていて気づいたんですけど、新規購入している人はSunset Reverbが付属してるんですね。びっくりしました。Sunset Studioはプリンスが録音していたスタジオですね。ホーンやパーカッションに使ってもいいし、これだけでも元が取れるんじゃないでしょうか…
追記:2024/09/14
IK MULTIMEDIAの製品ならこれもお気に入り。オールド・スクールなものが好きな人にはたまらんのでは…
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