Ableton Analogで音作りしてあそぼう LFOって何?
前回は、エンベロープについてやってみた。
え、封筒って何?と思ったフレンドもいると思うけど、エンベロープってシンセやDAWで使われるときは意味が違う。時間的変化のことだった。
Analogのパートは7つに分けられる。アナログシンセの基本的な構造はこっちの記事にあるからね。
まあ、でもエンベロープとLFOはほとんどのシンセについてる。前回のエンベロープでやったように、時間的な変化がなかったら、ただ、音を出すだけだよね。
じゃあ、ほとんどのシンセについているLFOって何って話やよね。
LFOとは
LFOはLow Frequency Oscilatorの略。約すと低周波発振器。
低周波治療器はしっとるけど、発振器ってなんや!
あ、宇宙語が来た。UFOとLFOと何が違うんや。もういやや、絶望や!
いや、絶望もしたくなるよね。でも、低周波治療器って連想できた人はわりとええ線いってるよ。
低周波って、要するにゆっくりした波なんだよね。波ってことは周期性がある。エンベロープとの違いは、同じ時間的な変化だけれど、エンベロープは基本的に一回限り。LFOは繰り返すってことや。そうじゃなくする方法あるけど、まずはこれを覚えるとええよ。
これをみたらわかるかな。
HZってところいじったら、波の山と谷が密になったよね。Hertzは一秒間の振動数。Hzが高くなればなるほど音だと高い音になるよね。
RateでHZを変更できる。
周波数が高くなればなるほど、早くゆれてるよね。
音符マークを押すと、Ableton Liveのマスターテンポに合わせてくれる。だから、8分音符とか、音価にあわせてLFOをコントロールできるんやね。
これMax For LiveのLFOでやってるんだけど、最大値が40hzということで、物凄く低いことがわかるよね。
ちなみに、このLFOの波の深さをコントロールするのがDepthだね。OperatorはAmountと表記されている。
amountは「量」って意味。深さの量ってことだね。同じことってわかったら、混乱しないね。
AnalogのLFOにはRateはあるけど、DepthやAmountは存在しない。これは、VCOやVCF,VCAでコントロールするからら。シンセによって違うんや。絶望はどこにでもあるね…
LFOはなんのために使う
このLFOは、オシレータではあるんだけど、VCOと違って、他のVCO,VCF,VCAを揺らすために使うんや。
日本語のシンセの本だと、「くすぐる」と表現してあることが多いかな。
英語だとmodulateが動詞。modulationが名詞型。
混乱しやすいのは、このLFOで他のパラメーターを「動かす、揺らす、くすぐる」というのをこういったりするんや。そりゃ混乱するよね…
- 変調する
- モジュレートする
- モジュレーションを掛ける
modulateって動詞なのにするって、変って思うかもしれないけど、こう説明してあるのもあるからね。全部同じことだと理解すればええよ。
更に謎の言葉、Target,Desinationとは
LFOはいろんなところに掛けられる。ちなみにどこに掛けるかというのは、こういう言葉だったりする。
- Target
- Destination
Destinationは「目的地、行き先、送り先」だから同じことやね。destinyと語源は同じと理解すると覚えやすいかもしれんよね。
ターゲットを、VCO,VCF,VCAとかにするってことだおね。
しかも、これ、operatorでは省略されて,Destとか表記されてる。もう禿げそうになるね…
ね。混乱するよ。そりゃ…
Wavetableではこうなってます…
同じ意味だってわかってたら混乱しないね。
LFOをVCOに掛ける
これはビブラートになるね。ピッチを揺らすってことだから。
宇宙や!LFOでUFOサウンドも作れるんやよ。
LFOとUFOは近かったんやって思うかもしれないね。
LFOの下の数字はどれくらいLFOがオシレーターに掛かるかってことだね。LFOの強さを調節する。
さっきちょっと書いたけど、AnalogのLFOにはDepthやAmountがない。ここで個別に調整するってことだね。
LFOをフィルターに掛ける
フィルターに掛けると音色が変化するね。音色を揺らす、つまり変化させることやよね。
それぞれのフィルターの特徴によって、いろいろなものが作れる。オートワウなんかLFOとバンドパス・フィルターの組み合わせで作れるよ。
Freq Modとなっている下のところでLFOの強さをコントロールしているね。
詳しくは、またフィルターのところで説明するけど、カットオフ周波数をここでいじる。フィルターが効く周波数だね。
ここではいじってないけど、周波数を強調したい場合にはレゾナンスをいじればいい。ただ、ワウは原理的に、レゾナンスは固定で、カットオフ周波数を動かすものだからね。
LFOをVCAに掛ける
ボリュームに掛けたらトレモロになるよ。音量を揺らすってことだね。
ボリュームが波打ってるよね。
パンに掛けたらオートパン。PANって要するに左右のボリュームのことだからね。
トレモロに関しての記事はこっちにもあるよ。
リトリガー
これ、多分シンセを使ったことがないひとやわけわからんよね。宇宙語ばっかりやけど我慢して…
retriggerと書かれるものだけど、まず、triggerの意味を考えよう。
Triggerは引き金って意味あるけど、
- 発射する
- 動作させる
って意味がある。
Launchって言葉と同じことだよ。混乱するよね。
retriggerはなにかというと、LFOを波形を、新しく音を弾くたびに初めから適用するかどうかやね。再び始めるということ。
これ、オートパンがかかってるものでやった。
パンはずっと一定の周期で掛かっていてほしいから、リトリガーされないほうがいい。
リトリガーすると、毎回、パンの位置がはじめからになっちゃうからね。めっちゃ情緒不安定な感じになる。それがいい場合もあるだろうから、フレンズの好みにあわせて調整してね。
セッションビューでもトリガーという言葉は使われる。このあたりの言葉は覚えてもらうしかない。でも、実際に音を確認するとわかりやすいよね。
LFOのDelayとAttack
ここはWavetableとOperatorではないところ。
Analog独自のところだね。
- DelayはLFOがかかるまでの時間
- AttackはLFOが最大になるまでの時間
たとえば、ギターや管楽器だったりすると、ロングトーンにビブラートを掛けるときは、初めは掛けない。しばらくしてからビブラート掛けて、最後の方はビブラート早くしたりするよね。
こういう効果を得たかったらこの2つを使うといいね。
今回は、ビブラートがしばらくしてから掛かって、それから、強くかかるというのをやってみたよ。
ビブラートだから、オシレーターにLFOを適用させて、DelayとAttackを調節した。あとからビブラートが強くかかるんだから、Attackの方が遅いよね。
時間的変化をあらわすエンベロープを理解すると応用がきくね。
ADSRの概念がわかっていると、エフェクターでも理解はしやすくなる。
まとめ
LFOは周期性があるもの。なので、いろんなことに使える。
ディレイのディレイタイムを揺らすことで、コーラスもフランジャーも作れる。フェイザーはもっと短い時間というか位相を動かす。
コーラス、フランジャー、フェイザーがモジュレーション系エフェクトと分類されるんやけど、これらはいずれもLFO使っているということだよね。
これらのエフェクターに使われているRATE,DEPTHってのは要するに、LFOの速さと波の深さってこと。
言葉、宇宙語だらけでわかりにくいと思うけど、実際の音の変化聞いたらわかるよね。
基本がわかって、どういうふうに音が変化するか分解して聴くようにしたら、いろいろ音色も作れるようになって楽しいよ。
次回はグローバルパラメーターやね。ここまで説明したら、ある程度音色作って遊べるようになると思う。
Ableton Analogも楽しいな!
自分の冗長な説明よりこっちのほうがわかりやすいはずよ…
言葉の説明をひとつひとつしているから、どうしても長くなってしまうから。
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