チキンのトマト煮とluther Ingram
アレルギーで寒気が続いているので温かいものが食べたくなった。
鍋かなと思ってスーパーに行ったのだが、白菜が高い。不作の時は高い上に美味くない事が多いので、違うものにすることにした。
マッシュルームが美味そうだ。鶏肉は安定して安い。ならば、トマト煮を作ろう。
トマト煮は難しくないのだが、応用が効く料理。カレー粉を使えば、トマトカレーになるし、パスタに和えてもうまい。余ったら、チーズを載せてグラタン風にしてもうまいのだ。
材料
- 赤ワイン(飲むのもあるが、煮込むのに。酒は万能調味料)
- トマト缶(ホールトマト。食感を残したいので)
- 鳥もも肉 (皮は取ったが好みで)
- 玉ねぎ 適当
- ニンジン 適当
- マッシュルーム 適当
- コンソメ 適当
- ニンニク 適当
- 塩 適当
- コショウ 適当
- オイスターソース(隠し味、動物性の出汁も複数あった方が味が深くなる。オイスターソースは色々使えます)適当
- クミン(なくてもOK)適当
- ローリエ (和風以外のもので煮るものなら大体いれてOK、いれるとまとまりやすい)
もう材料だけで良い気も。適当ばっかり書いてるの見ると、いかに自分が適当かよくわかりますね…
気を取り直していこう。地球に厳しく自分に優しく。
コツは、肉の表面にしっかり焼き色をつけること。
それと順番。煮る時は弱火。水は使わない。水分はワインと野菜から出る分にする。
香草類は初めに炒めるというのは公式みたいなものなので覚えると便利。
複雑なレシピなど覚えられんからね…
味が入った油で炒めることで、ほかの素材にもしっかりと香りと旨味が入る。
大体ソース類もこの作り方と理解すれば食べれるものは作れる。
肉を切る。この時に皮もはぐ。味を入れ、臭みを取るために、塩、コショウをしておく。
初めにしておくとほかの下ごしらえの間にちょうど良い時間になる。15分位。
肉は常温に戻すのがとにかく大事。
今回の他の材料。分量は好み。出歩くのがだるいので、まとめて沢山作りたかったので多め。
ニンニクも切っておこう。
オリーブオイルを引き、ニンニクを入れる。次にマッシュルームを投入。
次に肉
肉の表面に色が付いてきたらニンジンを炒める。ニンジンは火が通るのに時間がかかるため。
ニンジンに少し火が通ってきたら、玉ねぎを入れる。
玉ねぎは香草の一部と考えるなら、マッシュルームたちと一緒に炒めるのもアリだ。カレーなんかは糖化するまで玉ねぎいためたりしますよね。コクを担当しない使い方だと炒めないとおぼえている。親子丼とか。
コクを担当させる場合はそうするが、今回は食感を重視したかったのでこの順番。
ホールトマトを入れる。この段階になると、火は弱める。
肉をジューシーにしたいなら、温度を上げすぎない。
低温調理ってほどではないが。弱火で煮ればOK。
オイスターソース、コンソメ投入。クミンもこのタイミングで。
もちろん、香りがあるものなので炒める時に使用しても良い。
今回はマイルドな仕上がりにしたかったので後に入れた。
ワインを投入。
一煮立ちしたらローリエを入れる。
後は蓋をして待つだけである。煮物が良いのは出来上がるまで飲めるところだ。
ワインは安いものでOK。メルシャンの一番安いやつを使った。充分美味いのである。
昔、勤務先のボスがワインマニアだった。
酔っ払って、高いワインと間違えてメルシャンのワイン飲んでウンチクたれていた。
このフルボディがとかいっとったな。
500円のワインやぞ、それ。
という事で、マニアも100倍高いワインと間違えるくらいなんでメルシャン最強やな。
さて、ワインが入ってご機嫌になってきた。
今日はワッツタックスを観ていたのである。スタックスの映画。何回も観ているのだが観るのである。
トリがLuther ingram。
Lutherには色々思い出がある。
当時、アナログで手に入れたのだが、レコード屋の惹句が
「大人の恋を歌い上げるルーサーの究極の一枚。真実の魂の叫びを感じろ。」
偉そうである。当時のコピーは大体こんな感じだった。今の自分なら、こんな暑苦しそうなのは勘弁。脂っこいものよりさっぱりしたものがうまく感じるお年頃である。
が、高校生くらいだと素直なものである。どんなやろうと正座して聞いたのである。
If loving you is wrong I don’t wanna be right
If being right means being without you
I’d rather live a wrong doing life
イントロのワウの音だけでなんか大人の音楽だと思ったものである。
いやらしいおっさんやな…
なかなかに情熱的である。なるほど大人の恋である。
君を愛することが間違いっていうのなら、正しくなんかありたくない。
もし、正しいっていうことが君がいないっていうことなら
間違って生きたいんだ
どうでもいいけど、高校の時の古文の教師がLuther Ingramに似ていたので、Luther先生と呼んだものである。
Your mama and daddy say it’s a shame
It’s a downright disgrace
Long as I got you by my side
I don’t care what your people say
君のパパとママは残念だって言う
まったく恥ずかしいことだって
君と僕がそばにいる限り
でも、人が言うことは気にしない。
高校生だった自分は、なるほど障害がある恋愛なのだろう。おお、ソウル・シンガーってのはすごいもんやと驚嘆したのである。
Your friends tell you there’s no future
In loving a married man
If I can’t see you when I want to
I’ll see you when I canIf loving you is wrong I don’t wanna be right
If loving you is wrong I don’t wanna be right
友達は君に未来がないっていう
結婚している男を愛するってことは
あれ、大人の恋ってそういうこと…。さすがにいくら阿呆な高校生でもわかってくるんである。
究極の一枚って、まあ、そうとも言えますわな。
それにしても、カントリーとかソウルは一ジャンルといってもいいほどこういうのが多いんである。そして状況設定があほみたいに細かいんである。どうやって歌詞書いてるんでしょうね。
Am I wrong to fall so deeply in love with you?
Knowing I got a wife and two little children
Depending on me tooAnd am I wrong to hunger
For the gentleness of your touch?
Knowing I got somebody else at home
Who needs me just as muchAnd are you wrong to fall in love
With a married man?
And am I wrong trying to hold on
To the best thing I ever had?
best thing I’ve ever hadは超情熱的ないいまわしやな。自分が今までもったなかで最高のもの。こんなのがスラスラ出てくる男、信じられます?
ノリノリで歌ってますね。Lutherさん。
女性の熱狂的なファンが多かったらしいけど、冷静に考えると毎晩、これ歌ってるのはなんかシュールですよね。
And are you wrong to fall in love
With a married man?
And am I wrong trying to hold on
To the best thing I ever had?If loving you is wrong I don’t wanna be right
If loving you is wrong I don’t wanna be rightAre you wrong to give your love
To a married man?
And am I wrong trying to hold on
To the best thing I ever had?If loving you is wrong I don’t wanna be right
If loving you is wrong I don’t wanna be rightI don’t wanna be right
If it means sleeping alone at night
I don’t wanna be right
If it means coming home at nightI don’t wanna, I don’t wanna
I don’t wanna never, never, never be right
もうおなかいっぱいである。
しかし、圧倒的な歌唱力なので、まあ、わかるなくらいに説得されてしまいそうである。
Lutherはちなみにこの曲が大ヒットしたので、こんな曲ばっかりリリースする。
それ、マーケティング的にええんやろうか・・・
突っ込むところしかないのである。
楽しくなってきたので、Lutherの曲をさらに紹介しよう。格好いいけどいやらしいですね。色気過剰です。
いや、グレイトシンガーなんやけど・・・。
仕事とはいえ、辛いよな。Luther。
あ、トマト煮ですね。30分も煮ればええんじゃないですか。カレー粉を加えれば、カレーにも転用できる。パスタソースにしてもうまい。いや、これ本当に美味しくできたんですよ。
煮え立ったトマト煮をみて、ああ、男女の愛というのはかように混沌としているのかもしれないと気が遠くなった。
高校生の時にわからなかった歌がより深くわかるようになったことを考えると、年をとるのも悪いことばかりではないと思う。
どうでもいいが、件のLuther先生は、高校卒業までにいなくなった。
いろんな話を仄聞したが、正しくありたくなかったのだろうかなと思う。
Luther先生はひたすら好きな古文の話を続けるような人で、いつも熟柿のような匂いがした。
なんか駄目な感じの人で、「うりなみ、金槐和歌集やろう。お前、実朝すきやろ」と可愛がってもらったもんである。
金槐和歌集を書いた源実朝は京都に超憧れていたのに、神奈川より西に行ったことないのに、京都の歌を大量に詠み続けたあれな人である。
まあ、好きだけどさ…。
いろんな本を処分したけど、これはまだ手元に残っている。
会うことはないだろうけれど、先生の古文の授業を聞きたいなと思った。
安い酒でホロ苦い気持ちを流し込むのも悪くはないもんです。今だったら一緒にお酒に飲めるんですけどね。
アウトテイクは、アイザック・ヘイズがラストのはず。当時は本当にスターだったのがわかる。
将軍なのに、歌人として生きたかったんだろう。正岡子規が激賞していたのを思い出す。和歌や詩は疲れた時にさっと読める。
この夕焼けをバックにしたジャケットもクサイですよね…でもそれがいいんです!
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