セッションビューは楽しい 再生の考え方がわかるとAbleton Liveの可能性がわかる
前回、セッションビューの録音について説明した。MTRであるアレンジメントビューと、サンプラー、ルーパーであるセッションビューという二つの録音場所があることがAbleton Liveを他のDAWと全く違うものにしている。
だから、わかりにくい面はあるんだよね。
で、今回は、セッションビューの再生について話すね。
この記事では、セッションビューをアイデアをとっていく時や曲を作っていく時の側面から書いた。
あんまりそういうのがないからね。
今回は、前回説明したように、セッションビューはサンプラーとルーパーと言った。
そのことについて話そう。まあ、今までとかぶってる所あるけれど、再生面に関して、こう考えるといろいろアイデアでるんちゃうということを書くね。
セッションビューは超巨大サンプラー
この記事でサンプラーとセッションビューの事が一緒に書いてあって奇妙に思った人もおったかもしれやんよね。
これはセッションビューはサンプラーだから、考え方は共通していることがあるんだよね。
サンプラーの機能は、録音、再生、編集、配置というように分解できると思うんやけど、その観点からいったらセッションビューはやっぱりサンプラーなんだよ。
録音は前回やったよね。再生はこの記事で書いてある。編集ってなにって思うかもしれないけれど、セッションビューにあるクリップはキーを変えたりすることが出来る。サンプラーは録音したものに音程をつけたり出来るよね。同じことが出来る。
また、サンプラーはワン・ショット(トリガー)とかゲートとか再生に関わるものがあったね。
ワンショットは最後まで再生するモード、ゲートは押して間だけ再生するモード。詳細はさっきの記事を見てもらえればわかると思うよ。
配置っていうのは、サンプラーだったら、この鍵盤押したらこのサンプルを再生するとかあるよね。セッションビューのクリップスロットはPushやLaunchPadなんかで再生できる。
つまり、セッションビューは楽器なんや。
超巨大サンプラーという意味はそういうことね。
セッションビューは超巨大ルーパー
じゃあ、セッションビューはサンプラーということでええんちゃうの。めでたしめでたしと。
でも、それだとAbleton Liveの機能は見えてこない。サンプラーとルーパーの違いってなんやろうか。一般的に考えたら再生していくのがルーパーだよね。サンプラーは録音することは得意であっても、デフォルトでずっと再生するわけではないよね。
Youtubeなんか見たら、演奏しながらどんどん楽器持ち替えて曲を演奏する人いるよね。ああいうのやっている人はルーパー使っているか、Ableton Live使っている人だよね。それは当然なんや。だってルーパーでもあるからね。
普通ルーパーはずっと再生しっぱなしで新しいものを録音したら、古いものは消えていくみたいな感じだよね。でも、Ableton Liveは超高機能ルーパーなんで、セッションビューにどんどん録音していって、残しておくことも出来るわけ。気に入ったところをループさせ続けることもできる。
ギターのルーパーだと4トラックくらいかな?Ableton Liveなら100トラックでも動くよ。PCパワーあれば無限にとっていける。
そして、他のルーパーと違うのは、一回だけ再生して終わりとか、自由度が高い。サンプラーでもあるんだから当然だよね。レガートなんかとんでもない機能だと思うけれどもね。慣れてきたら、ギター弾きながらフットスイッチでフィルを入れることなんて簡単にできる。
フォローアクションがあることでPCが即興をするようになる
でも、それだけじゃないんだよ。セッションビューの再生についてはフォローアクションという無茶な機能がある。
確率でクリップの再生の挙動を変更するんだよ。わし、全然使ってなかった…でも今一番遊ぶのに使ってるよ。無茶なコード進行に飛んでアドリブできるかとかね。まあ、Ableton Liveはさらに確率を使えるMIDIエフェクトがあるからこれだけでずっと遊べるんだよ。
バンドメンバーがいなくなって音楽続けるのつまらなくなったプレイヤーの人はAbleton Liveは凄くええと思うよ。
セッションビューでフォローアクションをうまく使うとバンドのプレイヤーみたいに感じるね。
ガチガチに譜面でやること決まっているバンドなら別だけれど、大抵のバンドは即興するよね。
ベースが4小節目にフィル入れるとかさ、ドラムがフィル入れるとか。ファンクバンドだったらワンコードで盛り上げるだけ盛り上げてやってみるとかさ。
こういうの、曲にあったフレーズを即興で入れていくわけだよね。だから、フォローアクションをいろいろ設定すると、自分で作った曲でも毎回違う展開になる。
これは他のDAWと圧倒的に違う。LIVEって名前なんだからね。セッションビューは楽器でもあるし、バンドメンバーでもあるような感じなんだよね。他のDAWと違って即興に命を掛けているようなところがあるんやね。
DJするにしても、フォローアクションをうまく組み込むことで予想もしない展開になったりするようにも出来る。
それがAbleton Liveの醍醐味ちゃうかな。
認定トレーナーのAkimさんは、フォローアクションについて書いてくださってるから、ぜひ見るとええよ。
Akim(@akim_is )さんの記事はとても参考になるな。Akimさんのサイトはこちら
あと、今までのAbleton Liveの書籍って、そんなにセッションビューについては書いてなかったけど、Ableton Live10攻略Bookは書いてあるよ。
クロスフェーダーがある
これねぇ。DJやらない人には伝わらないんだよね。だから、正確に言ったら、セッションビューは超巨大サンプラー+超巨大ルーパー+ミキサー。
演奏とライブのためにあるからセッションビューということやね。これ、大概メチャクチャな機能でアイデア次第ではとんでもないこと出来るんやよね。そもそもWARPあるからテンポ合わせること考える必要もない。
リサンプリングしながら、別の曲のところにクリップをコピーするとかPUSHだったら出来るよ。
ライブに使える
まあ、だからライブに使えるわけさ。録音していっぱい録ったクリップを好きなだけ再生してもいい。バンドでも、盛り上がってるところならいくらでも引っ張ったりするよね。そういうのはAbleton Liveだったらアホみたいに簡単やよ。
その上で、録った素材にリアルタイムでエフェクト掛けていくこともできる。一回録った素材をセッションビューで組み合わせを変えたら、同じ素材でも別の曲ができる。
これはやってみたらわかるけれど、ちょっと衝撃的だよ。
で、こういう組み合わせ、せっかくやったんだから残しておきたいよね。それが、アレンジメントに録音ボタンなんだよ。
普通のMTRのように時間軸にそった制作とはそもそも設計が違うということやね。
セッションビューを使うことは、バンマスになること
このフレーズ弾いて、休んで、ミックスしてって、人間だったら伝えるのが難しいことを一気にメンバーに正確に伝えられるようなことなんだな思ったよ。えらいこっちゃ。
まあ、JBやジョージ・クリントンなら出来るんかもしれないけどさ…
Ableton PUSH2使ったらしかも演奏しながら出来るからね。セッションビューで指示を出しながら演奏する感覚はちょっと例えようがないよ。
自分からしたら、全く別の頭の使い方をする楽器に挑戦しているような感覚だね。Ableton Liveで演奏しているのでもあり、Ableton Liveを演奏しているという感覚もある。物凄い自由があるんだよ。
サンプル変えたら、自分が今まで一緒に演奏したことがないプレイヤーとセッションが始まるような感覚だよね。セッションビューという名前はだからやっぱり正しいと思うな。
自分は他のDAWとAbleton Liveは競合しないと思ってるんだよ。なぜなら楽器だから。
これだけ生演奏のことを考えて作られてるものはない。名前の通りLiveやと思うよ。
まとめ
セッションビューは超巨大サンプラー+超巨大ルーパー+ミキサー。そして即興もしてくるメンバー。
はい、とても面白いけれど、自分は歴戦の無能かつ大器晩成なので、初代から持っていながら、全機能を把握したのが今年という。フフフ。自分の大器晩成っぷりに涙が出てくるね。うう…
出来ることがわかってたら、もっと前に楽しくなったと思うんやよね。セッションビューのクリップの再生とか停止とかそういうのは個別の記事でまた書いていくからね。
セッションビュー、楽しいな!
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