前回はDTM初心者はどうしたらいいかということで考えてみました。
DAWにそもそも慣れてない方は、ユーザーが多いDAWを選ぶといいのではないかという結論になりました。Kiteさん、切れ味が悪くて申し訳ないです…
誰かに習う、身近で簡単に質問できるDAWであれば上達は早い。音を出して、音楽制作に至るまでのハードルが高い。なので、まずはそこまでのハードルを下げれば、自分で作ることができるようになる時間を短縮できるはず。
ですけど、DTM初心者という問題は、もう少し深く考えたほうが良さそうですね。DAWに慣れていないから、音楽の初心者というわけではないですしね。
入力デバイス、コントローラーまで含めて考えると、違った見方も出来そうです。めちゃくちゃ深い問題ですね。これ…
鍵盤が弾けるか否か
入力デバイスがマウスという場合も考えたのですが、理論を理解するということ考えると、なにか入力デバイスがあったほうが効率が良いですね。なので、入力デバイスについても考察します。
Kiteさんがおっしゃってる理論は、ハーモニーのことだと思います。ですので、ここで理論と言う場合は、ハーモニーを指すこととします。
鍵盤を弾けるかどうか。鍵盤が弾ける場合は日本ならほぼ譜面は読めるはず。この場合はそれほど問題はない。
前回考えたように情報量が多いDAWを選べばいいと思います。鍵盤を弾けても、ジャズ、ポップス的な和声は知らないという人は適切なテキストを選択すればいいだけの話なので問題にはならないはずですよね。
問題なのは、楽器ができない人。楽器が出来ても鍵盤以外がメイン楽器の人ですね。
理論を理解していたり、譜面が読めたら簡単じゃないのかと思われるかたもいらっしゃると思うのですが、そうではない。
例えば、ギター、ベース、管楽器、ドラム。バイオリンやチェロ。楽器が演奏出来たとしても、鍵盤が必ずしも弾けるとは限りませんよね。バイオリンや管楽器の人はちょっとは鍵盤が弾ける人が多いかもしれないですけれど。
そこで、鍵盤を使っていくかどうかの選択をすることになります。モノフォニックな楽器なら、ハーモニーを学ぶ必要はあるかもしれない。
やりたい音楽によっては、鍵盤より、パッドを使ったほうが簡単にできる場合もあります。
管楽器の人ならEWIなどの選択もあります。ですが、単音だけ打ち込むということは少ないでしょうしね。
パッドか鍵盤があると入力の効率は上がると思います。
ギタリスト、ベーシストとなると、演奏できても譜面を読めない人は結構いるわけですね。
となると、一気に入力は難しくなります。ギタリストで全ポジションの音名を覚えていたとしても、ギターのボイシングと鍵盤のボイシングは異なる。
クローズドボイシングなんか、構造上ギターでは出来ない場合も多い。あと、譜面もオクターブ違ったりしますしね。ミドルCなんか直感的にわからない人が多いんじゃないでしょうか。
ギタリストは読譜できてもト音記号しか読めないとか、ベーシストはヘ音記号しか読めない人は多いと思います。ギタリストやベーシストは読譜に関しては難しい面は否めないですね。
プレイはバッチリだけど、理論ダメ、音名ダメという場合だと入力は難しくなります。
そういう場合は、パッドは強い味方になります。ギターやベースの知識が使えるのは大きい。その場合は4度のクロマチックがもっとも習得コストが低くなります。音名、インターバルの知識は必要ですが、鍵盤をやるよりはおそらく早い。
あとは、もう、ストロングスタイルでAudioをMIDIに変換してしまって、全部演奏してしまうというのもありかもしれない。ちょっと趣旨とは外れますけど…
AbletonにもAudioとMIDIの変換はありますし、LogicもCubaseもあります。ただ、前も述べたように、構造的にどうしても弾けないボイシングはあります。足りないところだけ打ち込むということはありですけどね。
コントローラーについて
専用コントローラーがあると一気にDAWは使いやすくなります。
DAWのトランスポート機能があるだけでも、マウスやショートカットキーを使っているより遥かに使いやすいはずです。DAWは使い込んでいくと、ショートカットキーで操作したほうが早いのですが、DAW初心者がショートカットキーを使いこなすのは難しい。
ここで躓く人がものすごく多い。音価を変更する、ベロシティを変更する、音程を変更する。これらをマウスでやっているのはしんどい。コントローラーがあれば圧倒的にはやい。理論を勉強するのに、譜面を見て入力するだけでも一日に使える時間がなくなってしまった。そういうことはありえます。
だから、入力デバイスとコントローラーは初期段階で投資した方が上達速度は全く違うと思います。
コントローラーのメリットは他にもあります。
曲を作る時に、音色を読み込む、音色を作る、加工する、オートメーションを設定するというのは多くの時間がかかります。ここを短縮できると、時間は短時間で済む。曲を作ってる時に音色を確認する時間は大きい。
この効率が悪いと、何日も音色選びだけで終わるということありえます。本当、時間がいくらあっても足りないんですよね。
拙くても一度完成形を作ったら改善するポイントはわかる。数をこなすことでしか向上できないところってどんなことでもたくさんあると思うんですね。楽しくない話ですみません…
となると、前回結構ぼろぼろに言ったAbletonの評価は変わります…
PUSHと組み合わせると非常に快適に使えるようになります。ここは強調したい。
PUSHはMIDI入力のパッドであり、Abletonのコントローラーでもあります。変に聞こえるかもしれませんが、初心者ほどコントローラーあったほうが楽なんですよ。
ボタンを押せば操作ができるわけですから。
オートメーションやパラメータのアサインなんか初心者だと調べてできるようになるだけでも1週間以上かかるかもしれない。覚えてすぐ使えるようにするためには何回も使わないといけない。快適に使えるまでに時間がかかります。コントローラーはその時間を短縮してくれます。
Abletonの付属の音源などであるPackなどなら自動でアサインされます。立ち上げた瞬間にコントロールできる。デメリットもあります。コストが掛かることです。
コストを掛けてもいいならAbletonは本当にいい選択です。
そうじゃなかったらこんなブログ書いてないですよ。Abeltonは私に広告費払ってもいいと思うけどな。あ、当ブログ、広告募集しておりますので、ご検討ください。フフフ…
馬鹿な話で脱線しましたね。すみません…
Maschineも理論を勉強するには向いてないんですけど、コントローラーでMIDI編集ができること、ブラウジングが高速なのはメリットあります。MASCHINE、本当に楽しいんですよ。
入力用にKomplete Kontrol買えば、LIVE introもついて来ますしね。LaunchPADX買ってもAbeltonのSuite+PUSHより安い。
周りに使っていたり、質問できる環境であればなおおすすめできます。
PUSH勉強会は縮小していく方向なんですけど、どうにもならんと言う方はおっしゃってください。
お力になれることはあるかと思いますので。個別の記事を書いたりはもう出来ないと思うんですけども、フォローアップの動画のリンク、他の皆さんも知ったほうが楽になるような記事は書いてサポートしますので…費用は無料です。
Maschineに関しては、コントローラーが違いすぎるので今後も勉強会はやらないと思うのですが、質問いただいてわからないところは記事にしていきますので。お気兼ねなく。
誰かがわからないところは他の人もわからないはず。情報あれば楽しく使える人が増えますしね。人助けしてるみたいなもんなので、本当にお気兼ねなく。
Abletonには他にもTouchableというアプリがあったりします。
ですが、LogicなどにもLogic RemoteなどiPhone、iPad使えるアプリなどもあります。
多くの場合、ショートカットキーを覚えることで、MIDIの編集などは快適になるんですね。
でも、一日30分しかDAWにさわれない。社会人ならそういうことはありますよね。育児、介護、闘病、妊娠、仕事がハード。時間はいつだって誰だって足りないですよね。
週末に1時間だけ触っていてDAWをマスターできるかというとなかなか難しい。ショートカットキーなんかとても覚えられないということはあるはず。コントローラー買うのも高い。でも、やり方はありますよ。
そういう時、味方になるものがあります。
有料になりますが、iPhoneなどにショートカットキーを覚えさせることが出来ます。DAWを問いません。こういう物を導入することで時短はできます。
ただ、やっぱり身近にDAWに詳しい方がいるか、習ったほうが簡単だと思うんですね。こういう情報にアクセスすること自体が難しいし、時間が掛かる。使い方を調べている時間は音楽をしている時間ではないと強く思います。
汎用コントローラー
いわゆるMIDIコントローラーというやつですね。
入力補助があったり、音色選びが簡単になることを考えると、Komplete Kontrolはやっぱりおすすめになります。コストは掛かるんですが。Kompleteを使う場合は時短に貢献してくれると思います。
いろんなメーカーのMIDI鍵盤で、DAWのコントロールできるものはあります。
でも、豊富な音源があるKompleteを本体でコントロールできるのは圧倒的な時短になります。Maschineもコントロールできますしね。出来ない機能もありますけど。
スケールを点灯させたりする機能があるので、スケールを覚えてないような人にも役に立つと思います。
音色選びの時間を圧倒的に短縮してくれることがやっぱり大きいですかね。あと、トランスポートや、DAWのコントロールができるのは便利。
ハーモニーを理解して、入力するのであれば、ピアノを弾く人でなければ49鍵あれば充分だと思います。両手では弾かないよ。構成音がわかればいいなら、32鍵盤でもいいんじゃないでしょうか。
デメリットはNIのエコシステムの上での便利さということです。NIのもので賄うと決めたらめちゃくちゃ早い。NKSという規格に対応しているものなら、Komplete Kontrolで使えます。
レビューしてないんですけど、実はKomplete Kontrol、今までに3台買ってます…
移動が多くなるたびに処分してるんですけど、便利なんですよね…パッドですべて作るとやってますが、鍵盤ならではの奏法をするときや、キースイッチ(奏法切り替えをするとき)の表示)があるのは便利です。
まとめ
入力デバイスをどうするかによっても、かなりDAWの使い心地は変わります。
まず、理論を理解する前に、DAWを使いやすい環境と考えると、入力デバイスについても考えざるを得ないですね。本当はPCや周辺機器などについても書いたほうがいいのかもしれません。
安定した環境を作ることや、やりたいことによってはあとで買い換える必要があるものも出てくるので…
リクエストあれば書きます。いっぱいやらかしているのはこのブログを普段から御覧いただいている方はご存知かと…
実は、スケールガイドや、コード支援機能というのはDAWになくても大丈夫なんです。
今はいろんな補助のプラグインがあるのでなんとかなるんです。そして、ジャンルによってはなくてもいけるかもしれない。DAW付属のものよりいいものもいっぱいあるんですね。
鍵盤を使うかどうかで大きく選択肢は変わる。
パッドをフル活用して、全般的に時短をしたいならAbletonが一番楽に使えるということになりますね。Ableton+PUSHがいろいろ実験した中ではやっぱり簡単です。
これは、シーケンサーとも関わってくるんです。
音価を始め理解するのは譜面が苦手な人には難しいと思いますので…そうでないならLaunchpadで大丈夫ですよ。
このあたりは、理論のところで話したいと思います。しかし、これ何回シリーズになるんでしょう。3回位ではとても終わりそうにないな…
コメント