今回は、ブルースのターンアラウンドとエンディングについて取り上げます。
前回取り上げたターンアラウンドは8小節ブルースや昔のR&B、ソウル、ジャズなどで使われるターンアラウンドですが、今回はよりストレートアヘッドなブルースなどで使われるターンアラウンドについて取り扱います。
ターンアラウンドから半音上で引っ張ってエンディングにいく例を動画では取り上げています。
エンディングの典型的なやり方なので、セッションなどでパッドを弾くときに覚えておくといいんじゃないでしょうか。そんな機会があるのかどうか不明ですが…
エンディングの最後の部分はルバートでやることも多いです。エンディングの最後の部分という日本語も変な表現ですけど…
このターンアラウンドはメロディの下降、ベースラインの上行を同時に弾くことになります。楽に弾けるポジションを覚えることでパッドでメロディとコードを弾くときの基礎を作ることにもなります。
慌てず取り組みましょう…
ターンアラウンドは2小節でコードネームとして表すとこうなります。
|C C7 F7 F#dim7|G7|
エンディングはルバートしているのであれですけど、半音上から解決ですね。コードとしてはG7からC7です。オルタードテンションなどをいれても構いません。基本的なブルース進行は全てのコードタイプがドミナント7thとなります。
|G7|C7|
譜面なしはキツくなってきたので、そろそろ譜面使ってもいいですか…譜読みの動画を作って覚えてもらうようにしましょうかね。ピアノロールと併せて書けばいいのかなと思っているのですが、どうでしょう…?
押さえ方
一拍目のCの部分です。左手人差し指がベースですね。
C7の部分です。こちらは右手片手だけで押さえる手形です。
ルートの位置をイメージしましょう。フレーズ、コード、スケールを弾くときに常に度数やコードフォームをイメージできるかでアドリブや伴奏の可能性は大きく広がります。
ルート弾かずに、3度がベースになっています。ルートを加えて転回形で弾くこともできます。いろいろ試してボキャブラリー増やしていきましょう。
この3度と短7度はトライトーンと呼ばれます。ファンク、ブルース、ジャズなどではこれだけを弾くこともあります。ハーモニーを理解する上でもアボイドノート(いわゆるぶつかる音)を考える必要があり、重要です。
右手でベースを弾くパターンです。左手でトライトーンを弾きます。こちらの方が難しいですね。
F7の部分です。137のシェルです。このフォームはテンションを入れるときの基本になるので、しっかりマスターしたいですね。
両手で押さえるパターンです。
F#dim7
減5度を省略していますが、dim7として機能します。本来は7度にフラットが2つつくのが正しいのですが、dim7と言われたら6度なんだと覚えておいていいです。譜読みを楽にするために、しばしば長6度で記載されることが多いです。
これはパッシングディミニッシュで半音に繋げるときに使うフォームです。137ボイシングのルートが半音上がった形と覚えておくといいでしょう。パッドでは多用することになると思います。
G7 いろいろ選択肢があります。お好きなものをどうぞ。が今回はb13のフォームを書いておきます。
C#7(#9)
いわゆるジミヘンコードですね。#9は短3度やんと思われると思うのですが、ドミナント7の場合はテンションと解釈します。この辺りはまたテンションのライブ配信で話しますね。
C7(#9)
最後にブルーススケールのランを弾いて、もう一度C7(#9)を演奏して終わりです。
まとめ
8小節ブルースのところでターンアラウンドを取り上げたのにもかかわらず、もう一度取り上げたのはブルースがそれだけ重要だからなんですね。
特にジャズ、ファンク、ソウル、ゴスペルなどのスタイルを学ぼうとするときにブルースの理解があると格段に楽になります。
シンガーソングライター系のシンプルなバッキングなどはコードを覚えるだけでもそれなりに弾けると思うのですが、こういうスタイルはなかなか学びにくいですしね。
初めはなかなか難しいと思いますが、ターンアラウンドが弾けるようになるとバッキングの可能性は一気に上がります。いつも通りの注意点ですが、初めはクリックを使わず、音と動きを覚えてからやってみてください。
パッドでブルースも楽しいですね!
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