阿佐ヶ谷散歩でかき氷 とらや椿山 パンケーキではなくてホットケーキ ふわふわで懐かしい味
梅雨が明けた。いきなり夏がやってきてしまった。
こんなに暑くならなくても良いだろうに、やけくそな暑さである。
カレーの作りおきがあるのだが、とても食べる気にならない。彼女が遊びにきていて、なにか涼し気なものを食べたいというので、出かけることになった。
中杉通りを通って、駅前に出る。中杉通りなら木陰があるので涼しい。
パールセンターに行けば、アーケードがあるのでちょっとはマシだろうという目論見である。
だったんだけど、暑くて死にそうでした…
ほうほうの体でパールセンターへ。パールセンターは食べ歩きには悪くない。
巴庵もあるし、いろいろ楽しめる店が多い。阿佐ヶ谷から高円寺は高架下を通って歩けるし、パールセンターはアーケードがあるから歩くのはしんどくない。
南阿佐ヶ谷の方に歩いていくと目当ての店はある。
和菓子のお店である。甘いものはそれほど得意ではないのだけれど、和菓子なら食べられる。
私は宇治金時を注文。抹茶の緑が美しい。スプーンも懐かしい感じ。
彼女はホットケーキを。ザ・ホットケーキといった見た目だ。
「涼し気なもの食べるんじゃなかったの?」
「美味しそうだから」
あなた、すぐ言ってること変わるよね…
「シェアしよう」
「いや、シェアって君が食べたいもの食べるだけのことでしょ。まあ、いいけどね…」
「分かち合う心がないのは貧しいよ。わかっとらんね」
論理がわかっとらんのは君だろう…
だが、指摘しても怒るだけなのは学習済みなのである。
宇治金時は小豆が美味い。抹茶の爽やかさな渋さと、小豆の甘みが調和している。ふわふわの氷が口の中で解ける食感も楽しい。
彼女が皿を入れ替える。君、遠慮ないよね…
ホットケーキは懐かしい味。今風のパンケーキと呼ばれるものと違ってふわふわだが、しっかり小麦と卵の味がする。店の雰囲気も懐かしい感じ。バターとメイプルシロップもくどくない甘さ。
ハワイ風のパンケーキは甘党ではない男性にはヘヴィすぎるが、これなら食べられる。
小倉ホットケーキというもあるらしい。
それ、どら焼きでは…
とつっこみたくなるが、和菓子屋さんが炊いた小倉あんならうまかろう。
内装も昭和の甘味処。水墨画があったり、象嵌が施されたテーブルだったり、懐かしい雰囲気。
地元の人がのんびりとかき氷を口に運んだり、家族連れでホットケーキをつついている。
のんびり時間が流れる。夕飯はどうするか、出張から帰ってきたらどうするかなど話す。まあ、よく喋るね。そんなしゃべる人だとは知らなかったよ。
「もうちょっと散歩しようか」
「暑いよ」
わかっとらんね。もうちょっと君と歩いていたいんだよ。君だって、スニーカーはいてきたでしょ。
「でも、ま、いっか」彼女が笑った。
ごちそうさまでした。また、来ます。
昼総合点★★★☆☆ 3.8
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