高円寺 タロー軒 なつかしい醤油ラーメン ほんのり甘いメンマとホロホロのバラチャーシュー
ここの所生活がめちゃくちゃ。東京にいる間は一歩も外出せずに部屋で仕事に追われていた。
まあ、どうあっても撤退戦なのだが少しでもマシに着地できるようにやれることをやるだけである。
ぶっ続けて仕事をし続けて朝4時。集中すると飯も全く食わないまま1日がすぎることも多い。空きっ腹に酒を入れるのも嫌だ。
久しぶりに散歩に行こう。こういうときは高円寺に行けばなんとかなる。
となると、タロー軒である。
タロー軒は24時間営業。タロー軒の前にはトラックやタクシーが停まっていることが多い。みんなお疲れ様。
一晩中働いてちょっと一息つきにやってくる。そんな店だ。立ち食いでさっと胃にものを入れて足早に車に戻る人たち。東京の深夜の一コマだ。
昭和な佇まいな店内。
チャーシュー麺を頼む。
これでもかという量なのである。チャーシューはバラの懐かしい感じ。スープは醤油と豚骨だろう。背脂もあるけれど、ずいぶんクリアな味。
ネギ、メンマ、わかめ、チャーシュー。
特徴的なのは中太と言ってもやや細めのストレート麺。柔らかいのである。今どきのラーメンとは全く違う。
これが徹夜明けにはしみじみ旨い。五臓六腑に染み渡るといえばよいのか。空っぽの胃にほんのり火が灯る。
バラのチャーシューはホロホロ、ネギは甘い。そして、メンマが甘い。ニンニクやコショウを入れながら食べると味を変えて楽しめる。
昔のラーメンは麺が柔らかくて、メンマが柔らかった。熱烈なファンがいるのは当然だ。
もう食べられないタイプのラーメンだから。
隣のタクシーの運ちゃんがカレーをかきこんでいるが、これもまたうまそうである。
ホッとするなあ。お腹いっぱいである。
仕事の緊張感が解けると疲れが出る。
人と話すこともなくひたすらPCに向かって作業していると、世界とのつながりが希薄に感じられる。
タロー軒にいくと、世界とのつながりを感じる。みんななんとか生きている。自分も生きているのだと思う。
空も白んできた。気持ちが少しほどけた。
朝焼けと夕焼けはどの街でも美しい。しばし朝焼けに見とれる。
もうちょっと仕事してから久しぶりにゆっくり寝るか。
ごちそうさまでした。また、来ます。
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