Ableton12の今回の目玉はMIDI生成とMIDI変形ツールが実装されたことですよね。
変形ツールも実験的なものから、普通の打ち込みに役立ちそうなものまでいろいろあります。
今回は実用性が高いOranmentの使い方を見てみましょう。Oranmentは装飾の意味。そう考えるとわかりやすいですね。生楽器の人は特に混乱しそうなので考え方を書きました。
というか、ドラマーから意味がわからんと鬼LINEが来たので書いています。ドラマーと私のメモです…
Flam
フラムが出来るようになったので、打ち込みが楽になるわね。まあスネアとタムでフラムになるような使い方ではなくて、スネアに使うのが便利かしらね。
— うりなみ (@urinami) March 7, 2024
装飾音符(前打音)の位置も調節できるし、ロックドラム的に前打音を本音符と同じ音量にすることも出来るわよ。ワイルドね… pic.twitter.com/5UHX0IA8mT
フラムはドラムの本音符の前に装飾音符を打つドラムの奏法です。
動画はソウルなんかでよく使われるパターンを模しています。
ルーディメンツだと装飾音符は本音符より弱く打つけれど、セットドラムだと装飾音も強く打ったりします。
そういうことを理解している打ち込むときにパラメーターを理解しやすいんではないでしょうか。
打ち込みで手っ取り早いのはスネアで使うことですが、セットだとフロアとスネアに使ったり色々活用方法があります。
と言っても難しいことはないですね。PositionとVelocityしかありません。
Positionは本音符よりどれだけ前に行く場合は-N%にします。
本来のフラムの定義からしたら前に来る以外ありえないんですが、後ろにも持っていけるんですねえ…
Velocityはルーディンメンツ的にしたいのなら音量を差をつければいいし、そうでなかったらベロシティを上げればいいですね。
とここまではわかりやすいんです。生楽器の人にとっても…
Gracenotes
Gracenotesはpitchがあるのがまずもってわかりにくい…
ドラム叩く人からしたら混乱しかないと思いますが、細かい音符を生成するものだと理解したい方がわかりやすいはず。
Flamとの違いは1音ではなくて複数の装飾音符を前に作れるということです。
広義の定義からしたらFlamもGracenoteやろなんて考えたらAbletonは使えない。
生楽器の発想ではなくてシンセの発想ですからね。Abletonは。
郷に入っては郷に従えということで慣れてください。そう考えたほうが面白い発想が出来ると思います。
生ドラム的な発想なら、pitchはSameしかないですが、High,Lowがなんであるの。絶望や…
意味不明ですよね。ドラマーもこいつらは音楽用語を理解してないと激おこでした。
まあ、ドラムでゴーストノートを入れたらピッチがさがるというか暗い感じになるからか、リム掛けてないからなと思うかもしれませんけど、そういうことではありません…
生楽器の発想を捨てるのがAbletonをマスターするコツです。
MIDIノートが高いものと低いもの、同じものが生成されるという意味です。
これは、Simplerなどで使うことを前提にしているんでしょうね。
ビバップ的なエンベリッシュメントに使えるかと思ったけど、まあ、そういう使いを想定しているものではないです…
ハイハットだけ立ち上げてあるsimplerでピッチを変えたりするのに使えますよね。
FL的なアプローチがやりやすくなったということですね。
生ドラムでゴーストノートと言ったら音量は下げるわけですが、そういうことは一切関係ないです。郷に入っては郷に従えですよ…
Velocityは同じ音量でも設定できます。
最大の違いはAmountですね。
これ、生成される音符の数を表しています。ドラマーが思うものとは全く違うということがわかりますね。
トラップのハイハットロールとか言われるもの、ドラマーからしたら意味不明ですよね。全くロールじゃないわけだから…
3連や6連や32分で叩いていたりする。ああいうものを作るのは簡単ですよね。
Chanceは発音確率。繰り返しになりますけどドラム的な発想ではないことがわかりますね。
生ドラムで言うゴーストノート的なものはドラマーはほぼ意識していれてるわけですからね。
ドラマーから考えたらバックビートにアクセントを付ける直前にゴーストノート的な物が入るなんてことがあったら「ええっ…」ってなりますけど、Abletonは基本的にシンセの発想と理解するといいんです。
生楽器の発想にとらわれない。
名前に騙されず、どういう物を生成するか考えると楽しく遊べますよ…
え、じゃあ、生ドラムのゴーストノート的な打ち込みしたいときにはどうするのと言ったら、新しく備わったノートの分割でやるのが手っ取り早いと思います。
Gracenotesだとコピーの手間がかかったりしますしね。
今のところ実験した感じでは分割ツール使うのが手っ取り早い。
このあたりは次回Ableton友の会でやってみます。
生ドラム的な発想にとらわれずにMIDIを変わった形で生成できるツールという理解だと可能性は広がると思います。
え、こんなの生ドラムなら叩いたほうが速いし、打ち込みでもフィンガードラムのほうが良いだろうと思っていたんですけど、これは単なるMIDIエフェクトです。
そう思えば面白く使えるはずです。
MIDI変形ツール、面白いですよ!
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