ローストビーフとMarvin gaye
ローストビーフである。
今日はそんな気分なのだ。トレーニングも再開できたし、タンパク質の摂取量も増やさねばならぬ。
落ち込むことがあったとしても、人間は習慣の生き物なので、いつもと同じ生活に戻せば普段どおり暮らせる。
最近は、話が通じないクライアントも60歳年上と考えれば不快にも思わないという新テクを開発。
自分もプラス60歳。ディスコミュニケーションによるコミュケーションである。
お互い自分の言いたいことしかいわんのである。そして、忘れてもそもそもお互い棺桶に足を突っ込んでいるから問題ない。
ストレスフルな現代社会を生き抜くための基礎教養といえよう。いえんな。
材料
ということで材料。
- 赤ワイン(今回は待ち時間に必要なだけではない、グレイビーソース風の物を作るの必要。今回はマジでつかうんで買ってね)適当
- ニンニク 適当
- 牛肉 ブロック (オージービーフにした。油が少ないほうが食べやすい。)
- クレージーソルト
- ローリエ
あと
- ストロー
- ジップロック
この2つは欲しい。調理する時に真空状態にする必要があるからである。
コツは肉を室温に戻すこと。炊飯器で保温する時間。
この2点である。
両面にクレージーソルトをまぶす。別に塩と胡椒でもOK。両面にしっかりまぶす。
ニンニクを切る。切ってから牛脂で炒める。料理をしない人だと牛脂はどこにあるのと思うかもしれないが、肉があるところにあるから、忘れずに。あればうまいけどなくても問題ない。で、肉を両面、しっかり焼き色を付ける。
正直、これでアルミホイルにくるんでもしばらくすればかなり火は通る。対流効果があるから。
が、晩酌しないと駄目だから、炊飯器にお湯をはって、保温状態にするんである。
ちょっと肉をやすめて、ジップロックに肉を入れる。ローリエは好みで。そして、ここでストローを投入して真空状態を作るんである。
やっているうちにちょっとテンションが上がるかもしれぬ。傍目からみたら完璧にやばい人である。
そういえばやばい人と言えば、Rippin’Dotsさんである。Rippin’Dotsさん(@RippinDots)さんは作る音楽もポリリズムの国の修羅の人なのだが、VAPEをちゅーちゅー吸いながら暗黒舞踊をするとのこと。京都は魔都であるとの思いを強くした。
本人は、「全然怖くないですよ!」と親しみやすさをアピールしてきたが、あんな音楽作って、ちゅーちゅー得体の知れないサイケな物を吸っていたら恐ろしいに決まっている(断言)
やばい人の特徴は自分をやばくないと言うのである…
ふう。自分を見つめる視点は忘れたくないよね・・・
あ、焼いた油やニンニクは残しておこう。グレイビーソース風のもとになるので。
しっかり空気が抜けるとこうなる。
お湯を沸騰させておこう。炊飯器に入れる。
ま、ここから45分~60分程度で完成である。炊飯器を使うと低温調理はやりやすい。
鍋でも慣れたら出来るけれど、それより温度管理が容易なので。タンパク質の変性の温度を考えると、炊飯器の調理はうまくいくようである。
ま、そんな事はどうでもいい。うまい飯が重要なのである。
Marvin Gaye
で、Marvin Gayeである。
Marvin Gayeというと何を思い出すだろうか。
What’s going on
あるいは国歌斉唱のパフォーマンスだろうか。
Motownを離れてからのSexual Healing
デュエットの名手。
I heard it through the grapevine
活動期間が長いので、みんなイメージするところが違うんではないだろうか。
Marvinは、天才だけれどコミュニケーションに難があった人で、周りにいたら苦労しただろうなと思わざるをえない。
ということで、いかにMarvinが面倒くさいかみていこう。やばい人はやばいって思ってないんやで…
Marvinのアルバムの中では著しく評価が低いのだが、個人的にはMarvinの一人ドゥワップなど超絶テクニックが満載で、大好きなアルバムである。
簡単に言うと、これはマービン・ゲイが、離婚のために作ったアルバムなんである。
一曲目からぶっ飛んでいますね。
I guess I’d have to say this album is
dedicated to you.
Although perhaps you may not be happy,
this is what you want,
so I conceded.
I hope it makes you happy.
There’s a lot of truth in it, babe.
このアルバムは君に捧げたって言わなきゃいけないと思うんだ。
君は幸せじゃなかったかもしれないけど、これが君の望んでることだよ。
認めるよ。
このアルバムが、君を幸せにしてくれるって。そしてこの中にはたくさん真実があるんだ。
えーと。状況整理しますね。Marvinは17歳年下のジャンと言う女性といるために、当時の奥方であったアンナと別れようとしたのである。
ちなみに、アンナは、マーヴィンが所属してMotownの社長ベリー・ゴーディーのお姉さんでもあった。
そりゃアンナさんおこりますわ。で、慰謝料を請求されたけど払えなかった。で、Marvinはアルバムから支払わなきゃいけなかったわけです。邦題が「なんで離婚伝説なん」と高校生だった頃は思ったのだが、こういう理由だった。
はい、ではマービンの言い分はこうでーす。
『最初は、すぐに適当な軽いレコード、つまらないレコードをやっつけで作ろうとおもった。
なんで僕は自分の首を絞めなければならないんだっと思ったからね。
アンナが僕から金をむしりとろうとしてるのに。
だが、このアイデアに同意できるようになると、これに惹かれるようになったんだ。
それに加えて、僕はいつも自分の最高作をみんなのおかげで作れる。僕は深い情熱を持って作品を作った。強迫観念になった。
僕はアンナから自由になりたかった。この作品こそ、自由への道だとおもった。
罷免、免職、宣誓証言、審問、尋問、非難、嘘、そうしたゴミみたいなものを自分から全部捨て去らなければ、僕は大爆発してだろう。
デイヴィッド・リッツ (著), 吉岡正晴 (翻訳) 『マーヴィン・ゲイ物語 引き裂かれたソウル』 P248
もう何を言っているかわからんですね。
いきなりアンナさんに対して喧嘩売ってるようにしか思えん。
はい、2曲めです。
I met a little girl, sure was fine
Pretty little thing just about blew my mind
She took me home and ahh made love to me
I knew right then and there this is where I wanted to be
Most of my life I had been all, all alone
And you’re so sweet to me, don’t think i’ll ever roam
マーヴィンはディテールに細かい男なんである。アンナさんとの出会いから語るんである。もうここまで聞くとゲラゲラ笑ってしまう。
「ここが自分がいたい場所。人生の殆どが孤独だった。
気持ちはわかるけど、落ち着くんだマービン!
自分くらいの人生の達人となると、他界したミュージシャンと脳内会話が出来るレベルになるんである。あれ、自分もやばい人…?
ブラックミュージックのこういうところ、音楽以外でも分かると面白いもんである。
こんなんばっかりアルバムで続くんである。
まあ、こんだけアンナさんをブチ切れさせることやっておいて、こんなのも入ってるんである。
舞台は2084年、別の惑星でアンナとまた出会って・・・。おい、マーヴィン、お願いだから目を覚まして!
というか、これを出すのを許した、アンナの弟のベリー・ゴーディーは偉い人であることは間違いない。普通駄目出しするよね。
ふう、気が遠くなるのは酒のせいじゃないな。
ということで、アルバム一枚聞いたらいい頃合いである。
ちょっとニンニクが焦げ付いてしまったので、取り除いてあるが、ワインをぶち込んで、砂糖、塩を入れる。一緒に入れたローリエも入れよう。
ちょっと煮詰まるくらいがちょうど良いだろう。
あとは切って盛り付ければ良い。
これは45分程度でこうなる。付け合せは適当に。写真撮ろうと思ったら、忘れて食ったので、前に作った時の写真にしておく。
大体、自分は夜に作って、昼のぶんまで兼用なので量が多いんである。
マーヴィンはコミュニケーションに問題があって、行動は破滅的であっても、音楽の素晴らしさは疑うべくもない。
マーヴィン、相手も自分も+60歳と考えれば良かったのになと思う。
Marvinの感じる喜びや悲しみは常人の深さとは大きく異なるのだろう。
マーヴィンももうちょっと自分が好きになれたら良かったんである。
多分、うまい飯を食えばよかったはず。自炊もソウルも楽しいですね!(無理やり)
明るいマーヴィンも好きだ。
これ、昔だったら、見つからなかった動画。すごい時代だと思う。James Jamersonが動いている。そして、Eddie”bongo”Brownも。
James Jamersonの右手はどうしても見てしまう。
Spotifyでもmusic unlimitedでも聞ける。
別バージョンが出るたびに買っている。Marvinのジャズ・スタンダードのカバーも良いんだけれど。マーヴィンはアイドルなので、またどこかで取り上げる可能性あり。別バージョンだとストリーミングで聴けない場合もあるので、結局買って取り込んでいる。
面白いのだけれど、プレミアが付いている。
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