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Abeltonでテープ的なピッチアップ効果を作る方法

Ableton Liveでサンプリングは楽しい
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Ableton友の会で出た質問です。

逆再生のギターかピアノか分からないんですが、1-2小節くらいで、だんだん回転スピードがあがる(よくあるやつです何ですが名前が出てきません 涙)音ってどうやってつくるのでしょうか?

ピッチアップする効果ですね。

Abletonの代名詞的なやつですね。トランジションとして使われたり、イントロで使われたり良く使われる技法ではありますね。

やり方はシンプルです。

  • WARPをオン
  • Re-Pitch以外に切り替える
  • タブをEnvelopeに切り替えます
  • ClipでTranspositionに変更。
  • ドローモードでピッチを描画します。
逆回転するのも良く使われる手法ですね。

だんだんピッチが上がるようにしたい場合はOptionを押しながら滑らかな曲線にすればいいです。というか、これが一番使われるかもしれませんね。

この逆がテープストップ的な効果です。

ここからちょっと理屈です。原理に興味がある人はご覧いただければ。

なぜRe-pitchを使わないか

Re-Pitchモードはピッチの変更とBPMの変更がリンクするからです。

テープ的な原理と同じですね。回転数が遅くなる(BPMが遅くなる)と、ピッチが低くなる。

そして、回転数が早くなる(BPMが早くなる)と、ピッチが高くなります。

だから、尺が決まっているようなものはTranspositionを使うほうが便利なわけですね。T

Re-PitchというのはWARPモードの中では特殊なんです。

今、BPMが変更されてもピッチが変更されないのは当たり前過ぎて「え、それ凄いの?」と思われる方も多いと思うんですけど、Abletonの初代が出たときにはそれはそれは驚いたものでした。

MIDIが扱えないことにもそれはそれは驚いたけどね…

まあ、Acidの方が普及してましたけど、Abletonが評価されたのは、WARPの音質が当時としては素晴らしかったからです。

タイムストレッチの技術はどれも同じようなものなので、理解しておくと、他のことに応用が利くと思うのでざっくり書いておきます。

  • オーディオを小さな単位に切る
  • それを個別に処理する
  • ピッチを変更してもBPMは維持される

凄く乱暴に言うと、波形をぶった切って伸縮させて、結合してしているわけです。

Transpositonは再生速度を変更してピッチを上下させるけど、音声を伸縮させて再生時間を保っているということです。もっともAbletonらしい技術ですね。

Grainというパラメータを見ることがありますよね?あれは粒という意味ですね。

切り刻む細かさを変更するパラメータと理解すればいいです。

Re-pitchは違うわけですね。だから、WARPの中では異端。

尺を変えずにピッチ変化をするためにはどうすればいい?

Transpositionを使うのが一番簡単なわけですけど、まあ、もはやありきたりと言えばありきたり。逆にテープ的な手法を上手く組み入れたりなんかしても面白いかもしれない。

でも、アレンジ上尺は変えたくないけど、ピッチ変化を加えたい場合はどうすればばいいのか。

DelayやReverbのDecay,Roomサイズを変更するやりかたもありますよ。フフフ…

どういうことか。

ディレイは、音声信号を短い時間遅延させて繰り返し再生するエフェクトです。

リバーブはディレイの集合体ですよね?同じような考え方を適用して遊ぶことができますね。

Room Sizeやディレイタイムを変更すると、音声信号の遅延時間(音が到達するまでの時間)が伸びたり縮んだりする。この時間的な変化が音のピッチ(周波数)も変わる。テープと同じですよね。

整理するとこうなります。DelayでRe-Pitchモードがあるものならどれも同じ原理で使えますね。 

ディレイタイムが短くなる場合(早送り)

音の再生速度が一時的に速くなるため、ピッチが上がります。

ディレイタイムが長くなる場合(スローダウン)

音の再生速度が一時的に遅くなるため、ピッチが下がります。

エフェクトを掛けるのであれば、尺を変えずにもできますね。

リバーブのRoomサイズを変えると反響の密度が変わるわけですね。大きくすれば当然音が到達するまでの時間が掛かる。波形は引き延ばせされるわけだから、ピッチは落ちます。

小さくすれば当然到達時間は短くなるので波形は圧縮されますね。ピッチが上がります。

それぞれのリバーブなどについても質感の違いがあるのでいといろ試すのも楽しいですよ!

追記:2024/12/21

こちらもWARPを使った基本的なテクニックですね。

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