Move日記いよいよ最終日です。
Moveに主要な機能で検証していないのはLinkだけとなりました。
これで一旦Move日記は終了して、後は気づいたところや楽しく遊べるための情報をまとめていきましょうかね。
事あるごとに、Moveは簡易型PUSHではないと言い続けてきました。Moveはスタンドアローンであることに価値があるマシーンだと私は思っています。
Linkの確認
拍子抜けするくらい簡単でした。何も難しいことはありません。
MoveでShift+step2で設定します。
Ableton Move 日記 10日目(最終日)
— うりなみ (@urinami) December 18, 2024
ブログにする前のメモです。検証は一通りこれで終了。あとはいろいろ遊び方などに移行していく予定です。
Linkの検証
Shift+step2で設定。問題なし。 pic.twitter.com/je4MUQCw7z
同一のWi-Fiネットワークにいれば問題なく使えると思います。
2018年に、友の会の金子さんや、エレクト浪人さんがLinkのイベントをされて、そちらにお邪魔した時にはまだまだ安定してなかった。
今回、Note,Move,Ableton本体とLinkさせてみたんでしたけど、余裕でした。
Link,正直私はそんなに可能性は感じてなかったんですね。
セッションしようとするとまずミキサーが必要という時点で大掛かりすぎる。
自宅に友達を呼んで遊ぶならいざ知らず、気楽にできないよなと思っていたんですけど、MoveだとMove2台で遊ぶなんてことも簡単に出来ますね。
片方がドラム中心とか、そういうふうにパート分けても面白いことが出来る。
多人数で遊ぶのであれば、Wifiルーターをホットストップ化したりすると接続も安定して楽しく遊べるのではないかと思います。
Moveはスタンドアローンである意味がある機材だということをこの10日間の検証で痛感しましたね。
Moveと携帯があればそれだけで遊べる。
スピーカーがあり、簡単に持ち運べる。充電してあれば、配置を考えずにさっと遊べる。スタンドアローンであることの意味があります。
気づいたこと
16pitches、なかなかおもしろい機能ですけど、Abletonに持っていってピッチの編集ができるか気になったので検証しました。
16pitchesでピッチ変化をしたものをAbletonでコントロールできるかと思ったらわからず。
— うりなみ (@urinami) December 18, 2024
Drumrackのピッチ変化か、Simplerのピッチ変化なら後で細かくAbeltonで編集する時に遊べただろうから、残念ではある。
ハイハット、ピッチが変化している例。 pic.twitter.com/wjcFwrCjyv
ハイハットのピッチが変わってますよね。SimplerのピッチやDrumrackのTransposeをいじっているのかと思ってみたんですけど、そうではない。
ピアノロールの整合性考えると他はなんだろうと考えたら、MPEでした。
Pitchbendでいじってたよ…
クリップビューで、MPEにしてからPitch Bendにして確認すると変化しているのがわかりますね。
え、こんなの調べて意味あるのかと思われるかもしれませんけどね…
まだ検証していない遊び方としてはMoveで作ったアイデアをAbletonに持っていって完成させるというのはやったほうが良いだろうなと。
そうした時にMoveで16pitchesでピッチが変化しているようなものを打ち込んだものを、Abletonで修正することもあると思いますので。
でも、ちょっと手間です。出来なくはないですよ。
普通にクリックしたり、ドラッグすると半音単位ではなくてセント単位になってしまって、絶望や…となってしまうんですけど、青い点を右クリックして数値入力すれば狙ったピッチに持っていけます。大丈夫ですよ…
やろうと思ったら、Moveでピッチベンドも実装は出来そうですね。
Captureの入力内容をクリア
マニュアルには載ってないんですけど、Captureの便利なテクニックがあったので書いておきます。
演奏したものの、キャプチャしたくない時、Shift+captureで入力内容がクリアされるのはマニュアルに載っているんですけれど、実はトラック選択キーでもクリアできることがわかりました。
Captureってそのトラックに対して作用するものなので、階層をあがるというか、トラックを再び選択した状態にするのなら、クリアされるんじゃないかと思ったらその通り。
ポイントとしてはその該当トラックのトラックキーを押すことですかね…
ライブパフォーマンスなんかされたい人は小ネタではあるんですけど、覚えておくと片手を塞がないのでなかなか使えるんじゃないでしょうか。
Shiftキーはロックできる
ダブルタップでShiftキーのロックが出来ます。
フィルターの細かい調整などをされたい時に役立つんではないでしょうか。
取り込んでしまったループなどをスライスしたい場合はどうするか
Drumsamplerで取り込み時にスライスは出来ますけど、取り込んでしまったループをスライスしたい場合は、そのサンプルをコピーしてスタートポイントを変えるのが簡単ですね。
Resamplingして手動でスライスしたらどう?と思ったんですけど、スライスの仕組みを考えたらこちらのほうが自然だなあと…
Ableton CloudにアップしたものはNoteで消去する
これ、びっくりしました。
Drumsamplerのピッチを処理している時に、不要なクラウドのデータを消そうと思ったんですけど、Ableton上で消せない。
Noteを立ち上げたら問題なく消せました…
自分のやり方が間違っているといいんですけど。Ableton Cloudについては直感的ではないので、調べてまとめておいてもいいですね。
まとめ
Pinさん(PUSH3スタンドアローンユーザー、Moveのユーザーでもある)とMoveは楽しいねと言う話をしていました。なんでこれだけMoveは楽しいか。
そしてPUSH3スタンドアローンは使う気になれないのかという話をね。
二人忘年会で話してました。クレージーやな…
Moveはいろいろな人におすすめ出来る。これははっきり言えます。
PUSH3スタンドアローンは誰にでもはオススメは出来ない。習得コストは高い。
PUSHはそれでも非常に強力なマシンです。改めてMoveとの違いを感じました。
MoveはPUSHに比べて非力です。でも、圧倒的に楽しい。
機能が少ないことはマイナスにならない。Moveは出来ること、出来ないことをしっかり知っていたら、PCでやればいいわけですし。
この日記で何度も書いてきたことですね。
だから、Move日記では出来ること、出来ないことを執拗に検証しました。
Moveの価値は、軽快に動くスタンドアローンであることそのものにあるんだなというのが結論です。
Moveという名前がコンセプトを表してますね。一番初めにRock oN Umedaに触りに行くまでは、全然食指が動かなかったです…
今更グルーヴボックスか…と思いましたしね。自転車だったら速攻で買ったんですけどね…
スタンドアローンなら私はそもそもPUSH3を持っているわけですし、見た目は簡易型PUSHです。できることがPUSH3より少ないことはわかりきっている。
でも、Moveは繰り返しになりますが、PUSH3スタンドアローンとは全く違います。
Moveで遊んでみて感じたことは、私がAbletonやPUSHで魅力的に感じていたことを上手く凝縮した機材ということですね。とにかく楽しい。
私がやっている音楽は、Abletonの一般ユーザーとは全く違う。オールドスクールなジャズやファンクが多いわけです。
それでもなぜ、Abletonを使っているかと言うと、流れるように作れるから。
Abletonの作法がわかれば、直感的に作れる。流れを切らない。
Captureであり、強力なBPM追従機能であり、オートメーションが簡単なこと。パッドというインターフェースと音楽が分かちがたく結びついていること。
PUSH3スタンドアローンは多機能故に、遅いところがある。
ブラウジングなんかそうですよね。ジョグホイールあっても遅くて使わないです。説明以外で一回も使ったことないんじゃないかな…
いろいろ左手デバイスや、入力デバイスの工夫などをしてきたのは、Abletonの強いところを楽しめるように考えてきたからです。
でもMoveはトラックを読み込んであるところからスタートする。
音色を探しながらブラウジングするならストレスはたまらない。
上手いこと考えたなと思います。
Noteは携帯というデバイスの限界で、私にとっては物凄くストレスだった。でも、ハードになったことで、圧倒的に手軽で楽しくなった。
そうなんです。楽しいんですよ。Moveは。
ゼロから作ってブラウジングしていたら、音楽までの距離が遠くてストレスが溜まります。
MoveはAbletonの楽しいところを上手く切り取った製品だと思います。
Move1.2.0のアップデートも、サンプルを選ぶ時にルートフォルダに戻るところを改善したり、16pitchesの操作体系を他とあわせた。コンセプトに沿ったアップデートで素晴らしかったです。
個人的にはAbleton使ったことがない人であれば、まず、Moveを買ったほうがAbletonの楽しさがわかるのではないかと感じています。
そこからAbleton本体を少しずつアップグレードしていくのは習得コストいう面でも良いと考えます。
Abletonのワークフローを理解してから、SuiteやPUSHを購入する流れなら満足度は高いはず。
まあ、機能だけいったらもうAbletonは先進的なDAWではないんだと思います。
もちろんM4Lや、オーディオ・ビジュアルをあつかう表現に関しては無二ですけど、一般的なDAWを使うユーザから考えると、前時代的なところがある。
機能も、え、これがないの?できないの?という事が一杯ありますからね…
でも、補ったり、考え方を変えることで楽しめることはたくさんある。
だから、1,100記事を超えてもまだブログを続けている。使えるようになったら本当に楽しいんですから。
機能面ではBitwigの後追いしたり、Studio Oneに出来ることやスピードでは叶わない。初代から持ってるユーザーとしては淋しいところはありますけど、認めないといけないですね。
「おじさんが使ってるスカしたDAWっすねw」とFLユーザーの若い子にディスられたりするんですけど、まあ、そういうところはある。ううっ…
Ableton、値段も高いですしね。
でも、そういう子たちにも眼の前で1ビート作ってみると、面白いといいますもんね。
楽しい、流れを止めないという点においては未だにAbletonは圧倒的だと思います。その楽しさをMoveは体現している。
グルーブボックスもたくさんありますが、Captureがあることでどれだけ即興性が増すかは使うと良くわかると思います。
機能の少なさは制限ではなくて、工夫するきっかけ。そう思える機材、なかなかないですよ。
Move、本当に楽しいですよ!
追記:2024/12/19
Moveの良い点、PUSH3との比較などは記事や動画でまとめます。流石にここでまとめるには分量が多すぎますからね…
まあ、ここまでの10日間で語っているからまとめる必要もないかもしれませんけれど。
いろんな記事を書き終えて、電子書籍の作業に2月、3月は集中したいので…
あと、パッド大処分についても発表しないといけないですね。フフフ…
久しぶりにAbleton友の会の配信で徹底的にPUSH3とMoveを比較しましょうか。
実際に操作を仕込みなしでやったりしたらどれくらい素早く形に出来るかもわかると思いますし。
今後はMoveに関しては不定期更新と言う形になるので、Move日記という名称の記事はこれで終了となります。
Moveの面白さはスタンドアローンであることも大きいというのは使っていて良くわかりました。
ですので、32パッドでのコードワークなどはやりますね。Move単体で完結出来る楽しさはやっぱり大きいと思いますし。
クロマチックが使えるスタンドアローンの新しい機材ですから、パッド人口の増加という面でも、ちょっと頑張りたい。
鍵盤に繋いだ時点で手軽さや楽しさは減ってしまうというのを初日に感じて驚きました。
鍵盤繋いだ時点で効率を求めるようになってしまう。楽しさという点で考えるとなかなか深い問題がありますね。このあたりも話せるといいんですけれど。
これくらいなら鍵盤なしでMoveで出来ます。Abletonのコントローラーとして使ってますけれど。手軽なのは大事だとMoveを使っていて思いました。
Move、入力デバイスとしてどうかと言うことでスタンドアローンではなく、Control Liveで演奏してみた。
— うりなみ (@urinami) December 14, 2024
クオンタイズなどはした。オートメーションはつまみで書いた。パートを分ける必要やPUSH3の方が弾きやすいけれど、ほとんどの人にはこれで十分かもしれない。 pic.twitter.com/LRo8bNuscM
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