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サラダチキンとGrant Green

楽しい自炊と音楽
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サラダチキンとGrant Green

鶏肉は庶民の味方。鶏肉の色々な調理の仕方を知っておくことは安くて美味い飯を食えるという事である。

そして鶏肉の中でも胸肉は誠に優れた食材なのだが今一つ人気がないんである。

高タンパク、低脂肪、その上に安いと三拍子揃っているが、弱点もある。それはパサつくこと。

ささみや鶏胸肉はビルダーが食べるものと相場は決まっていたが、昨今はコンビニでもサラダチキンという名で胸肉が売られるようになった。

要するに茹でどりなわけだが、名前を変えることでヒット商品となったアレである。

うちの腹ペコアオムシがお弁当は美味くてヘルシーなものを入れていきたいという事で、鶏胸肉の出番が多くなった。

よく考えたら、自分が作ってることの方が多いのではないか…

「私が作るより、うーが作った方が美味しいし早い。うーも知っているようにリカードが言った比較生産費説を考えたらわかるはず…得意なものに特化した方が、世界全体の富は増える…私は食べるのが得意。うーは料理が得意。まさにwin-win…」

「いや、それは世界に二国しかない場合でしょう。そして、食べることは何の富も生み出してないよ…あなたの一人勝ちでは…?」

などとのやりとりがあったのだが、どうせ自分の昼飯を作るのも彼女の弁当も作るのも同じくらいの手間である。

近所のスーパーだと1キロ買っても600円しない。

使おうと思ったら、サラダチキン、鶏皮ポン酢、残りはスープにするなど鶏づくしのメニューも出来る。

今回はネギソースにしてみよう。

材料

  • 鶏胸肉 適当
  • 塩 適当
  • 砂糖 適当
  • 酒 余熱で通すまでのあいだに必要。どんなシンプルなメニューでも必要とされる料理の基礎と言える。
  • 臭みを取りたい場合はふりかけても良いし煮る時に入れても良い。
  • ネギ 適当
  • 酢 適当
  • 醤油 適当
  • ごま油 適当

コツは砂糖をいれるか、すりこむこと。

砂糖は肉を柔らかくして、臭みを取る。

まあ、肉でもマーマーレード煮やすき焼きがあることからもわかるだろう。

もう一つは、余熱で通すことである。

塩、砂糖を入れ水を沸騰させる。鶏胸肉をいれる。表面に火が通ったら鍋に蓋をして常温になるまで待つ。蓋を開けてはいけない。

これだけである。

さあ、では常温になるまで何を聞こうか。

Grant Greenを聞こうか。

ちなみに、Grant Greenは彼女のお父さんに似ている。多分ポリリズムとか得意。顔がGrant Greenに似てたので一方的に好感度爆上がりなのである。

それにしても、Grant Greenはファンキーだ。

ES-330というギターの選択も変だが、音色もR&Bギタリストみたいである。

まあ、Grant GreenもGeorge BensonもR&Bバンドを経由しているからだろう。

ケニー・バレルとグラント・グリーン、ウェスと自分が好きなギタリストはブルージーな面がある。Metersのカバーなんかもやってますね。

やっぱり、格好ええな!ご機嫌になってきたよー。ええ感じに酔っ払ってきたー。

「これ、ファンクでしょー。わかるー。もう私音楽わかってるね。」

「うん、まあ、ジャズギターって言われてるけど、格好いいからどうでもいいよね。いや、それは調子に乗りすぎだと思うよ…」

こんなのどう聞いてもただのファンクである。The MetersとGrant Greenもどっちも超ファンキー。

Grant Greenは一つの芸が異常に凄いんで、同じフレーズを何回弾いても全く問題ない。

え、こんなペンタトニックばっかり弾いてええの…とギターに転向したばかりのときは思ったもんである。

彼女と同じ様に、叔父さんに、「Grant Green、ファンクにしか聞こえんよ…?」と聞いた所、

「ファンキーで何か問題あんの?」

「ないね・・・」となったんである。ファンキーであれば良いのだ。ファンクは地球を救う。

ジャズだとフラットに8分音符を弾くことを凄く訓練するのだけれど、グラント・グリーンは全然そんなことなかったのでたまげたものだった。

ドラマーだったので、やっぱりドライブするギターが好きなのだ。

興味があったのはハーモニーとリズム。ソロにはそれほど興味がなかった。

Grant Greenのギターはとにかくリズムが強烈でしびれた。

グラント・グリーンは反復フレーズをとにかく使うのだけれど、共演者もそれにつられるのか、曲ではみんな反復フレーズを使いまくる。

だが、Grant Greenが反復フレーズを弾くとどこまでもグルーブするように思える。ええ、こんな所まで行っちゃうの…?

ああ、格好ええな。

淀みなく色んなフレーズを繰り出す人も格好いいけど、こういうひたすら同じことでも踊れる音楽が好きだ。そして、物凄く自由に感じたんである。

ギャーと騒いでる間に常温となった。さて、準備しよう。

煮物もそうだが、味は冷める時に入る。

柔らかくなるのは熱湯でずっと茹でるのではなく、予熱で中に火を通すから。60度位になるということなのだろう。

表面の色が変わるまで煮るのは、肉の雑菌はほぼ表面に繁殖するから。ローストビーフとかもそうでしょう。だから表面はとにかくきっちり火を通す。

そうしたら火を止めればいい。

肉が固くならず美味い温度は60度程度なので、表面に火を通したら炊飯器で通しても同じような効果は得られるが、面倒くさいからね…厚手の鍋で表面の色が通ったら火を止めて蓋を締めるのが一番シンプルだった。

ネギソースは醤油、砂糖、酢とネギを刻んだものを適当に。

美しい桜色に火が通る。これはそのまま食べてもいいだろうし、色んなソースと和えてもいい。弁当に入れてよし、サラダに和えてもよし。プリプリで美味い。

「ダイエット中はカロリーが不足すると、筋肉や内臓を分解して糖新生する。だから、血中アミノ酸濃度を高くしようとしてビルダーはBCAAを摂取したりするわけだよね。」

「わかるー。タンパク質はたくさん食べても大丈夫ってことだよね!」

「いや、そういうわけじゃないけど、まあ、ダイエット中は意識的にタンパク質は増やしたほうがいいよね。」

「わたし、ダイエット中。食べる」

「いや、カロリー制限してないからダイエットじゃないんじゃ…」

「ご飯がまずくなることは言ってはいけない。食べ物に失礼…」

「よくわかんないけど、悪かったよ…」

鶏胸肉、安くて調理の仕方がわかると美味しく食べられます。厚手の鍋を買って、是非!

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私はこれ使ってます。ちょっと焦げ付くことありますけど、煮物に使うには最強クラス。圧力鍋もいいけれど、普通の鍋でホーローのしっかりしたもの一つあると便利ですね。厚手でホーローでありさえすればいいですよ。

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