シンプルであること



シンプルであること

昔からシンプルなものが好きだった。

音楽にしても、ブラックミュージックが好きなのはそのシンプルさが好きだからだ。

ジャズのハーモニーは複雑ではあるけれど、トライアドの組み合わせで驚くほど色彩豊かなハーモニーを作る人もいる。

ブルースは3コードしかない。しかし、プレイヤーの数だけ様々な表現がある。カントリー・ブルースから、モダン・ブルース。ジャズ・ブルースまである。

他のジャンルと融合したものであれば、ファンク・ブルース、ブルース・ロックというものまである。

でもいずれにも共通したところがあるからずっと好きでいられるのだろう。

シンプルであることは簡単ということではない。

コードが少なければ少ないだけ、アーティキュレーションにも気をつける。コードが少ない分だけコード進行を分割したり、様々なことが出来る。

ブルースとして成立するには、一定のブルース言語というようなものを守らないと、ブルースにならない。

プレイヤーとしては、自分の裁量の余地が大きいことが面白い。コード進行についてはもはや考えなくてもわかるので、演奏しているときは自由だ。周りの音も余裕を持って聞くことができるし、インタープレーも楽しめる。

自分が好きなのは、コントロールできる感覚だ。シンプルであればあるほど、自分のリソースをほかのことに回すことが出来る。

少ない要素を様々に組み合わせて多彩さを出す。それが面白い。

昔は聞いてわからなかったことも、今聞くと、トライアドを上手く使っているプレイヤーは多いものな。ウェスがあれほどトライアドを上手く使っているとは10代のときにはわからなかった。

選択肢が多すぎると感じる時、自分はコントロール力を失う。ドミナントが来た時に複雑にコードを分割したり、さまざまなアベイラブル・ノート・スケールを想定して演奏している時は、大抵弾きすぎている。

歌がそこにはない。いい演奏をしているときは、もっとシンプルに音楽を考えている。

技法を学ぶのは楽しい。出来ることが増えるのは楽しいのだが、どれもこれもと欲張りすぎることで、焦点が絞れない演奏になっている。もっと限定すること。手段を限定して使いこなすことが、自分のスタイルを発展させるはず。

音楽、生き方、どれもシンプルにすることが自分のコントロールできる範囲を広げることだと感じる。

まずは、音楽も手法を限定する。

生き方もシンプルにするというのは、生活をシンプルにすること。やることを限定することが今のところ思いつく方法。

できるだけ同じパターンに落とし込む。そのパターンを洗練させることで生活の質も上げられないか。全てにおいて一貫性をもたせるのは、考え方のはず。











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