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FMシンセのあたらしいトリセツ 高山 博

音楽
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FMシンセのあたらしいトリセツ 高山 博

好きな音楽が古い音楽ばかりで、シンセもアナログシンセしかわからない…

FM音源はプリセットしかわからないと苦手意識があって、いつかちゃんと勉強したいと思ってました。

MS-20が自分にとって一番好きなシンセで、FM系統は苦手。

昔は大抵スタジオにDX7があって、鍵盤弾かなきゃいけないとき、DX7しかないと絶望したものでした…

アナログだとどういう仕組で音を作っているかわかるけど、FMは仕組みがわからん。

アナログならどこを触ればいいか直感的にわかるけれど、FMはどうすればいいのか。頭が痛い…

初心者になんて厳しいんだと思って今まで避けてきたんですが、Ableton LiveにOperatorがあるじゃないですか。

プリセットの微調整できるようになりたいなと思って買ってみたんですが、ポイントさえわかったら意外に出来るんじゃないかということがわかりました。

シンセサイザー入門 音作りがわかるシンセの教科書 松前公高
シンセサイザー入門 音作りがわかるシンセの教科書 松前公高 Ableton Liveでサンプリングは楽しいというコーナーを作りました。 サンプリングで一曲を作る動画を作って、それと記事を見たらサンプリングの考え方と手順がわかると思ってるんで

アナログシンセの基本的な仕組みが説明してあって分かりやすいです。

FM音源の使い方を知りたい初心者にわかりやすい

初めの概念説明がわかりやすかった。一章ごとにはじめに学ぶこととがまとめてくれてあります。

FMシンセのあたらしいトリセツより引用

で、変調っていうと、超アナログ人間なんで、LFOと何が違うのって思ったら、速いんですね。ああ、それで、変化させる。なるほど、アナログのオシレーターで波形そもそも変えるようなことなのかと読んだらすぐわかりました。説明が上手ですね…

ああ、FMシンセ触った時に、いわゆる普通のオシレーターがないんだとわかった瞬間に、これは無理だと思ったのを思い出しました…

え、波形選べないの?って。アナログシンセとFMは考え方がぜんぜん違うんだなと。それでずっと苦手意識があったままでした。

高山さんの説明がすばらしいのが、アナログシンセがわかっていれば、考え方が応用できるように書いてくれてあるところです。

FMシンセは、モジュレーション掛けることで変調させて新たな波形を作る。波形=音色ですから、波形の特徴わかったら音作り出来ますよね。

で、波形の特徴を説明してくれています。アナログシンセいじったことがあるひとなら、それぞれの波形の特徴はわかってるわけじゃないですか。

FMシンセのあたらしいトリセツより引用

FM音源だったら、キャリアとモジュレーターの周波数比で倍音が変わる。

ということは、代表的な波形の倍音を知っていれば、比を考えたらいい。で、当然変調している倍音の音量はモジュレーターの出力レベルでわかる。

ということは、比が複雑になるならパーカッションとか作れるやろと言うのが1章読んだらわかります。え、こんな単純なのって思うのは、本当に説明が上手だからでしょうね。

段階をおって説明してくれてある

FM音源で、オペレーターという文字を見るだけでめまい、頭痛など危険な症状が出るくらいの重度のFMアレルギーだったんですが、むっちゃわかりやすかったです…

アナログだったら、VCOで基本となるピッチを作って、VCFで音色変化させて、VCAで音量ですよね。

で、FMなら、倍音構成は、モジュレーターのレシオ(比)、音色の変化はモジュレーターのエンベロープ、音量の変化は変化させられるキャリアのエンベロープと書いてくれてあって、疑問が氷解しました。

でも、私は、え、こんな複雑やったら、狙った効果出すのなんか不可能やろ。やっぱりFMはシンセマニアのものやと思ったんですが、抜かりが無いです。

要するに、キャリアとモジュレーションの比で倍音構成が決定されるってことは、ここで、倍音の特徴わかったらある音色の傾向わかりますよね?

私はアナログシンセの音が好きなんですけど、FM音源でも好きなものはある。

FM音源の特徴って、冷たい音色だったり、金属的な音色って言われるじゃないですか。

で、倍音の特徴をまとめてくれてあるんですけど、1:4までの波形が、矩形波とかパルス波に近いとか明快に説明してあって、膝を打ちました。

そりゃ好きなはずですよね…

FMシンセのあたらしいトリセツより引用

デチューンはああ、整数比じゃないから出来るのねとか、非常に明快。

まとめ

FM音源に対する苦手意識が完全に払拭されました。良いテキストは見た瞬間にこれも出来るだろうとわかるから楽しいですね。

初心者に見取り図を作ってくれるのはありがたいです。シンセ大好きな人なら当たり前に理解してることだと思うんですが、自分は苦手意識があった。概念がわからないから、使い方もわからない、

でも、最後まで読み通すとロジカルに作れるから、むしろ分かりやすいよなと思います。ギターの音作りのほうがよっぽどカオスですからね…

高山さん、学ぶ人のコストを減らすように巧みな章立てで作ってくれてます。

アルゴリズムって、オペレーター複数いるんやろ。そんなの無理と、FMアレルギーの私は思ったんですけど、まず3つのオペレーターで作る方法から順番に説明してくれてあります。

Y字型、逆Y字型とオペレータと特徴わかったら出来る。

昔、FMシンセのエンベロープ・ジェネレーターが時間表記じゃなくてマジで無理と思ったんですが、ああ、そういうことなのかといろいろ納得いきました。L4ってそういう意味だったのね…

もちろん、これでFM音源を使いこなせるわけではないですけど、意味不明な冷たい音源形式では無い(自分がボンクラなだけ)ということがわかりました。

全くの初心者の場合は、『シンセサイザー入門』でアナログシンセの基本原理を学んでからのほうがいいと思います。アナログシンセわかって、これ読んだらわかりますよ。私がわかるんだから。

OperatorやFM8、プリセットを選ぶだけだったんですけど、これからはちょっとずつわかる所が増えそうです。

FM音源も、わかると楽しいですね!

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上で紹介した、シンセサイザー入門も読めます。オススメです。あと、『シンセサイザー探求』なんか勉強になりました。非キーボーディストにとっては書籍で知識をさっと得られるのはありがたいですね。

追記:2019/03/25

勉強しても、実際自分で作ってみないと身につかないので作り始めました。Ableton LIVEのOperator、単純なFMシンセというわけではないんですが、勉強したことが使えてちょっとずつ分かってきました。

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