頭が悪いタイトルですね…
どうせ、何を書いてもプラグインなど売れないので好き放題書くのや…
今となっては古いサチュレーションのプラグインなのですが、かなり特徴があって面白い。
私のようにオールド・スクールな音楽が好きな人にはたまらないプラグインです。
Console1を購入したときに、Harmonicsがバンドルされていたんですけど、どこのモデリングしてるかわからないし、他にもサチュレーションは持ってるし、使わないだろう。もっと他のものバンドルしてくれたら良いのになと思っていました。
まあ、でもSoftubeなら変なことはないだろうと思って使い込んでいったら好みにドンピシャでした。見くびっていたよ…すまんかった…
Decapitatorと同系統のプラグインで、人によってはDecapitatorのほうが好みかもしれません。
IKのSaturator Xなどとも同じ系統ですが、DTCという謎技術がなかなかに凄かった。どういう仕組みなんでしょうね。
魔術かと思いました…
Harmonicsのいいところ
サチュレーターですから、サチュレーションの良いところは当然全部あります。
- 抜けをよく出来る
- 質感の付与
- キャラクターが異なるサチュレーションを選べる
- 歪んでいるのにダイナミクスが残せる(DTCという謎技術。本当に謎。理屈わかる人いたら教えて下さい…)
- 扱いやすい
私のように好みがオールド・スクールに偏っている人間にとって、もっとも重要なのは質感の付与です。
本当にらしい感じにできる。
こればっかりは音を聴いてみないとわからないですね。オールド・スクールな歪みは、聞かない人にはどれも同じに聞こえるかもしれませんが、それぞれ違う歪みがあります…
ベースに使ってます。らしい感じになってるのがわかりますかね。
歪みはSoftubeが特に力を入れてますね。ブログではいくつか歪みに関わるプラグインを取り上げています。
Harmonicsはそれぞれキャラクターが異なるサチュレーションを使えます。
サチュレーションでも、テープのサチュレーションや、真空管のサチュレーションやトランスのサチュレーションがあるわけですよね。
実際の録音物は様々な機材のサチュレーションが乗った状態になっている。なので、アナログサウンドを作りたいときには考慮せざるをえない。
そして、歪ませるということは、ある種のコンプが掛かっているのと同じ状態になるわけですね。
それをDTCという謎技術で歪んでるけど、アタックがなくなるのを減らすという技術があります。
あまりにもアタックを潰すと音像が後ろに行っちゃいますよね?そういうのを防いでくれる。
単純にパラレルにしてドライ信号を混ぜ込んでるのかなとはじめは思ったんですけど、そうではない。誰か原理が分かる人がいたら教えてください…
古いサウンドでありながら、その美味しいところだけ使って、現代的なミックスも出来るのSoftubeの真骨頂だと思います。
歪み量をメーターで見られたり、Dry/Wetがあるので簡単にパラレルでも処理できる。
フィルターもあって、掛ける帯域もコントロールできるという、見た目の古めかしさに反して非常に扱いやすいです。
使い方は自分の感想を含めたメモです、皆さんのお役には立たないと思います…
使い方
シンプルなプラグインです。サチュレーションの種類を選び、歪みの量、キャラクターを決定して、調整。
ソースによってはダイナミクスを残したい場合はDTCでコントロールする。どう使ってもいいとは思うんですけど、これがやりやすかったです。自分の感想もつけておきます。
1 ドライブセクション
TYPEはサチュレーションのカラーです。わかったことと自分の印象も書いておきます。
- SOLID マニュアルには70年代初期のユニットと文言にありますが、どうもNeve系統ではないかとのこと。Neve1073が1970年のリリースなので可能性が高そうですね…1053かもしれません。
なんにでも使えますね。ソースを選ばないです。ホーンに使っても良かった。うっすら掛けても気持ちいいです。
追記:2023/10/17
ホーンに使ってみました。ホーンの塊感と迫力が出ているのがわかるでしょうか。
SOLID,Driveは8.5くらい、Chracterは低音より、DTCは-10くらい。ゲインマッチを正確にしてないのでアレですが、一気に質感が骨太になったのがわかるのではないでしょうか。低音のブリっとした感じで気持ちいいですね…
- TRANSF マニュアルにはアメリカの70年代のコンソールでバスにも使えるし、キックやベースにもいいよとありますね。APIですかね。ドラムに使ってもいい感じになりました。ガッツがある感じです。ガッツリ掛けてパラレルにするのも楽しいですね。
音像がはっきりすると言うか、立体感が出る感じと言えばええんですかね…
追記:2023/10/17
歪みフル、キャラクターも1.5くらいでキックが丸くて重心を落とした感じ、スネアは太くてリリースもちょっと長くなっているようなサウンド、DTCも−10くらいでかなりまとまった感じにしました。こういう感じはなかなか作れない。
- MASTER マニュアルの文言には、特別設計されたという言葉があるように、特に何かをモデリングしたわけではないみたいです。マニュアルにあるように、2つ立ち上げてフィルターを使って、ハイとローにサチュレーションを掛けるといきいきした感じになりますね。
マルチバンドサチュレーションとなると、SaturnとかShaperboxみたいなものが得意と思ってましたけど、これはありでした…
歪ませてもいいとマニュアルにありますけど、さり気なく掛けたほうがいい感じになるかも。ギターやベース的な歪みに比べて、ミックスのサチュレーションなので薄味に使うのが良いんだと思います。
追記:2023/10/17
マニュアルおすすめの二段がけしてみました。EQではこんな感じにならない。サチュレーションの2段がけって考えもしなかったですね。
コンプならシリアルで使うことあるけど。まあ、マルチバンドサチュレーションはあるから変ではないか…
シェイカーやカウベルが活き活きしてくるのと、ベースの重心が落ちて丸くなるけれど、ダイナミクスがスッキリするのがわかりますね。露骨なコンプ感という感じではないけど、グルー感もあります。
でも、バスコンプでレシオ低めアタック遅めでなじませてるみたいな感じともちょっと違う。
いきいきとした感じになりますね。
好みはもうちょっとハイを抑えたものですけど、追い込んだらいい感じにできそうです。楽しい…
- TUBE 60年代なかばのギアにインスパイアされて、ギターやベースに良いとマニュアルには書いてあります。ベースにめちゃくちゃ良かった。結構カラーが違う気します。ファットなサウンドを作れますね。
ベース用としては個人的には最高だと思いました…
60年代ベース的なサウンドには一番しっくり来た。Altecの436Cのようなサウンドと表するレビューもありましたけど、わかる気がしますね。SoundToysのDecapitatorも同じモデリングのはずなんですけど、個体差なんですかね…
追記:2023/10/17
フラットワウンドでパームミュート掛けた状態でやったもの。 ベースの重心が落ちて、変な膨らみがなくなってぐっと前に来る。
コンプ感もありますよね。ノーコンプで弾いてます。昔のレコーディングを模してTAPEをベース、マスターにも挿してあります。
何と言ってもこの質感。笑えてきますね。こんな感じになるんですねえ。まあ、自分のプレイが古いのを狙ってるのもあるんですけど、
これはプリセットのBASS Thickという物を使いました。
これは、結構ガッツリ掛けてDTCもよりコンプ感があるようにしているんですけど、Dry/Wetでまあまあ原音混ぜてます。自分ではこんな設定考えつかなかったけど、フラットワウンドにあっていますね。
- MODERN イギリスの破壊的なモダンなディトーションボックスにインスパイアされたとありますけどなんでしょうね。全然わからない…強烈に歪むので、自分はギターを歪ませたい時しか使わない。パラレルしか使い道がわからないです。
Driveは歪みの量。
CHARCTERは時計回りに回すと歪みが掛かる前の高域を強調する形になり、反時計回りに回すと、歪みがかかる前の低域を強調します。トーンの決定というざっくりした理解で使っています。
かなりタイプによってトーンのかかり方が違って面白いです。
2 メーター THD
VUメーターです。THD(Total Harmonic Distortion)に切り替えると歪みの量が把握できます。EQと違って動的に歪み量が変わるのでピークの監視なんかにも役立つのではないでしょうか。
3 フィルター Dry/Wetなど
調整するセクションですね。
DRY/WETがあるのでパラレルプロセッシングするのは簡単です。キツめにサチュレーション掛けてWet信号を減らしていくみたいな使い方も簡単にできます。楽チンですね。
フィルターは特筆するべきところですね。PreとPostがあります!
このことで音作りの幅が見た目以上に広いです。
フィルターは、ハイパスとローパスがあって、3タイプありますが、上から3Pole,2pole,1poleです。
ブーミーになっちゃう低域なんかさっとコントロールできるし、うるさい高域もなじませられます。本当にさっと調整できます。
更に歪ませたい場合はINPUTを上げればいいです。調整するセクションですね。
4 DTC
謎技術のDTC(Dynamic Transient Control)のオン・オフと調節です。
DTCはマニュアルの文言を和訳するとこういうことのようです。
ディストーション前に入力されたオーディオ素材の一部を分析し、元の波形のダイナミクスを再構築する独自のアルゴリズムを使用しています。ノブを時計回りに回すと、ダイナミクスが徐々に増加します。
ノブを反時計回りに回すと、オーディオ素材に厚みとエネルギーが加わり、低域のディテールが浮かび上がります。Drive と組み合わせると、ドラム、ベース、ギターにリッチなトーンを加えることができます。
これが一体どうなってるのかさっぱりわからない…
歪ませるということは、クレスト・ファクターがなくなる。つまりダイナミクスがなくなるということですよね。歪みはコンプと同じわけですから。
でも、時計回りにすると、顕著にトランジェントが戻ってくる。パラレルでDry信号を戻してるのとはまた違う質感なんです。エキスパンダー的って言えばいいのかな。でもそれとも違う。一体何をやってるんや…
個人的にはDry/Wetを使うより、こっちのほうがいい感じになる場面が多かったです。
左に回すとよりコンプが掛かった感じになりますね。音量差があるソースで音像が前後するようなやつなんかはこっち回すとより安定しますね。こっちはシンプルにコンプっぽいんですけどね。
単純なサチュレーションと言えないのはこういうところです。他では出来ないことが出来ます。
まとめ
Softubeは古いサウンドを作ろうとしたときにはとにかく強力です。
でも、利便性は失わない。
こういうサチュレーションプラグインって、音量が大きく変化しますよね。Softubeのプラグインなので、ゲインマッチも一発でしてくれます。
set押せばゲインをあわせてくれます。
HEAD ROOM、ハイパス、位相反転スイッチもあり使いやすい。生楽器をよく使う人には非常に使いやすいんじゃないかと思います。アナログ的なサウンドを作れる一方で、利便性を失わない。
お金がいくらでもあれば、今すぐDAWなど捨ててフルアナログ環境で作りたい。
古いサウンドを作りたいと思うととにかく莫大な労力とお金が必要だった。石油王じゃないんだから無理。
となるとITBで考えるしかない。
いくらアナログ的なサウンドが好きだったとしてもリコールを考えるとフルアナログ環境というのは現実的じゃないですよね。
でもプラグインはどこまでいってもプラグインで、自分が好きなサウンドを作ることは出来ないんだろうなと思っていました。
特に、サチュレーションはアナログ的なサウンドの肝になるものですけど、なかなかしっくり来るものがなかった。特にベース。
完全に満足行くなんてことはないですけど、かなり満足が行くものが作れるようになった。
アナログ的な遊びが出来る。こういうサウンドにするには本当に時間が掛かった。家の中で出来るのが夢のようですね。
Harmonics,地味ですけど非常に強力ですよ!
Softubeはいずれもデモ期間がありますので、しっかり試して購入することを強くオススメします。相性は絶対にあるはずですからね。
追記:2023/10/17
解説動画も作りました。
文章に書けてないことも喋ることにしました。現在登録者数355名。是非、チャンネル登録よろしくお願いいたします…
いろんな記事調べて思ったんですけど、自分で購入して使って書いてあるレビューってもはやどれくらいあるんでしょうね…
自動翻訳でセール情報中心に載せててボロ儲けしている人が羨ましい…
みんながSoftubeのプラグイン100個、パッドも1000枚くらい買ってくれたら良いのに…
当ブログ、記事執筆、広告掲載など大募集しています。激儲けして左うちわで生活したいです…
動画作成から、マニュアルなどの翻訳も対応できます。ぜひ、よしなに!
コメント