札幌に来ている。昔の仕事の引き継ぎの関係でやってきた。
冬の札幌は初めてである。かなりの回数札幌に来ていたはずなのだが、仕事が終われば宿舎に戻るような日々だったので街を知らない。
パッドフレンズかつギターフレンズかつアルコールフレンズのササキさんに二軒目で連れてきてもらったお店がこのトラノハチワレである。お友達がやっているお店を紹介してくれるとのこと。
一軒目は炉端焼き。北海道ならではのものを楽しんで、飲み足りないのでお邪魔させていただいた。
場所は二条市場近く。二条市場向かいの青い建物エムズイーストⅡの2階にある。
ドアを開けると、ちょっとした驚きがある。
決して広い空間ではないのだけれど、天井が高く、木がふんだんに使われていて落ち着く空間なのである。二階に登る階段もあり、遊び心がある。照明も明るすぎず、ゆったりとした気持ちになる。会話もしやすい。
伺うと、店主のBonnさんがDIYされたとのこと。夜に伺ったけれど、昼も気持ちいんだろうなあ。温かみがある手作りの空間である。
おすすめを伺うと、ラムのハツを出してもらった。ラム自体それほど普段食べる機会もない。そして、ラムのハツとなると人生初である。ハツだけに…
クミンを使っているとのこと。ラムは脂がうまいものだと思うが、くどくない。ハツの食感も相まってラムのうまさがさらに強調される。サルサソースで口が脂で重くならないのも嬉しい。前の店でそれなりに食べてきたのだけれど、ぺろっと食べられた。胃が喜んでいる。
ササキさんのおすすめでハイボール、チャイのお酒などもいただく。チャイのお酒など珍しいのではないか。
冷えた体に火が灯る。気持ちも緩む。雪まつり中の札幌は-10℃を下回っている。
しんしんと雪が積もる。
ササキさんと話が弾む。良い夜だ。
いい店だなあ。トラノハチワレは近くに一軒あるともっとその街を好きになれるような店だ。
飲食店は旨いだけでは通いたくなるわけではない。雰囲気がいいかどうかは重要な要素である。
雰囲気というと漠然としている。それは当然で雰囲気は多くの要素によって成り立つものだからだ。
内装、料理の雰囲気、店主やスタッフのホスピタリティなど様々な要素から成り立っている。そして、店側でコントロール出来ないものとして、お客の雰囲気まである。
トラノハチワレはとにかく自分の好みなのだ。ホッとするよな。
ちょっと軽いものを出してもらえないかと頼んだら、さっと冷奴を出してもらえた。ありがたい。さりげないホスピタリティ。このツイートを見ると店主のBonnさんの人となりがよくわかるのではないか。
近くにあったら嬉しいよなあ。店主のBonnさんはお店は実直であることを旨としてただひたすらに飯やでありたいとのこと。
いろいろな使い方も出来るのは、基本のご飯を大切にしているから出来ることなのだろう。
仕事で疲れ果てたとき、メニューを選ぶのもしんどい時はある。
寝る前までにほっと一息つきたいときに近所にこういう店があれば翌日も踏ん張れる。
素敵な店を教えてくれたササキさんにも大感謝である。
二軒目だと、ウチはしっかりしたものが出るので、ちょっと重いかもしれませんと店主のBonnさんがおっしゃっていた。ガッツリ食べたいときにも使える。大満足である。
昨今リモートワークで家で働く人も多かろう。しっかり食べて午後から頑張ろうというときにも使いやすいはず。
自炊もいいのだが、ちょっと外で食べたい時もある。
昼のメニューも品数が多く、自分で用意するのが大変なものが並んでいる。限定メニューという形でいつもと違うメニューも楽しめるようになっているのは嬉しいところ。いつも行きたくなる店で普段と違うものが食べられたならなお楽しめる。
ちょっと仕事で煮詰まったときにお茶でも飲む時にも使えるようだ。
いい店は食べに来たくなるだけではなくて、その店の雰囲気に触れたいから通うのだ。旨いものを確実に食わせてくれる店が一軒あれば、無理ない暮らしに近づく。札幌に来る時の楽しみが増えた。
ごちそうさまでした。また、来ます。
店主のBonnさんはかっこいい音楽をやっている。
超人ササキさんのTwitterのアカウントはこちら。
コメント