ケトルベル・クリーンは難しいが面白い
松下タイケイさんのケトルベル・マニュアルを読むと、ケトルベルのミリタリー・プレスについてこう書いてあります。
「自分の体重のケトルベルをストリクトに(無反動で挙げること)出来なければエリートとは言えない」
ケトルベル・マニュアル P186
いやー厳しい。バーベルのミリタリー・プレスでも50キロで死にそうなくらいなんですよね。1RMでもこれですから。まあ、ペットボトルも持てなかったくらいから考えれば物凄い進歩なんですけど。
ミリタリー・プレスをするためにはクリーンが出来ないといけない。いろんな種目の起点になるラックポジションをとれなければいけないので、技術的な重要度は高い。
バーベルのクリーンは手首、肘、肩の可動域がだめなのでもう出来ない。ケトルベルなら理屈の上では今の私の可動域でもできるはずなんですよね。
なので、練習してました。
動作のイメージ
初めはケトルベルマニュアルを読んでから、実際練習してみたんですが、びっくりするくらい出来ませんね。腕にぶつかる悪いフォームでした。
なので、いくつかコツを説明している動画を見て勉強していました。
私には、Rotate backするという表現が一番しっくり来ました。
体を使うことで難しいのは、どんな優秀な指導者でもトレーニーの体を動かすイメージが個々人で違うということだと思います。言葉で説明してもその言葉で喚起されるイメージは違う。
知識を教える場合のブレはあるかもしれないけれど、少ないですよね。言語化できるものですから。
今、とにかく脱力することと重さを利用することを考えて生活することを考えているんですが、ケトルベルはものすごく勉強になる。
できるようになってくると、勝手にラックポジションに収まるような感じなんですよね。もちろん精度が低いので動きはもっと練習しないとだめなんですけど、頭の中でケトルベルの重心がどう移動するかイメージできるようになってきて、体がそれにあわせて動く感じです。
同じ動きでも、脱力できるようになってくると、体の使い方が変わってくる。
左右での習熟度の違い
これは利き手とそうでない方では全然違いますね…
私は弱いんですけど器用な右から練習します。それから不器用だけど強い左手で練習するようにすると修正しやすい。
左右均等にやりたいなと思っていたんですが、それだと右も左も中途半端になる。トレーニング時間も限られていますしね。
まずは右でできるようになってから、左やるほうが効率がいいなと思いました。
左手で失敗した時、右手でやってみて、イメージと体の動きのズレを調整する。爆発的な動作なので一つ一つの動きを止めて考えることはあんまり意味がないんじゃないかと思ってます。
一回のトレーニングに付き、今回は膝をまっすぐにすることだけ意識するとか、限定して、それができるようになってから、次の改善点を考えていく形でやってます。楽器と同じアプローチですね。
出来ない動作があると後で行き詰まってしまうのは技術があるものなら同じでしょうから。松下タイケイさんの本は、注意するべきポイントがたくさんあっていいです。初めはここに注意しようと情報の取捨選択もしてくださっているので、初学者には使いやすい。
持っている力をうまく使う
パワーリフティングをずっとメインでやって来ているので、体の力はそれなりにあると思うんですね。弱いとは言え、デッドリフトなんかヒンジ動作を常に練習してきたわけですから。
一つ一つの動作を精密にすることを考えてずっとトレーニングしてきたわけですけれど、力を爆発的に発揮するというトレーニングはしてこなかった。
持っている力を使えたらもっと無理なく挙上できるはず。モビリティは私に最も足りないところで、これは爆発的に力を発揮しようとすると改善するのではないかと。
自分は頭が硬いので、いろいろな方法を試すことも必要だと思っています。ケトルベルやることで体の使い方も変わってきた。
5/3/1の補助種目に加えても面白いだろうし、ケトルベルをメインにして、BIG3をケトルベルの補強に使うというのも面白そうだと思いました。
出来ないけれど、試行錯誤して進歩できるのは面白い。
ケトルベル、楽しいですね!
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