仕事がひと段落したので、気分転換を兼ねてご飯を食べに行こう。
0時を超えても食べられるところなら高円寺なら選択肢はいくつもある。
忙しかったから、今日は何も食べていない。お腹は空いたのだけれど、重たいものは食べたくない。

今日はひら石にしよう。
ひら石は無化調ラーメンで優しい味なんである。
大一市場というディープな場所にある。一見さんは入りにくいかもしれないが大丈夫。ホッとするから。

何回かひら石も来ているのだが、麺類は食べたいが、重くないものを食べたい時に来る。
ちゃあしゅう麵を注文。
[画像: img/8B2C422E-8B76-4872-9AA4-73F9116A6850.jpeg]色は濃い醤油色だが、味はあっさりしている。
化学調味料が入った、はっきりした味とは対極の味である。
もやし、チャーシュー、麺はかん水無しの卵つなぎ。
初め食べた時、かん水なしの卵つなぎだとボソボソした麺をイメージしたが、麺もぷりぷりしていて美味い。
スープも薄いなと感じるのだが、ちょっとずつ慣れて来ると、素材の味がわかって来る。
ほっとするなあ。
煮干しも主張しすぎないが、後で香りが来る。
味の薄さがマイナスではないことがわかる。麺も噛みしめると小麦の甘みが口に残る。
チャーシューは柔らかく、スープとあわせるとじんわり旨味があふれる。
濃厚で主張が強いラーメンもいいが、こういう素材の味を生かしたラーメンもいいよな。
他のラーメンとは狙っている軸が全く違う。濃さ、重さというところで勝負していない。
じわじわ味がわかってくるタイプのラーメンである。
しみじみ美味いんである。
わかりやすいタイプのラーメンではない。しかし何回か食べると、わかってくる。
そうなると、「ラーメンが食べたい」ではなくて、「ひら石で食べたい」となるんである。
つけ麺いつも食べている人もいるんだよな。今度試してみようかな。ジャンボ餃子もまた食べてみたいな。
店は常連客が固まって飲んでいて
「もたれなくて、ほっとする味なんだよな。」
そういっていたのが聞こえて来る。ですよね。
優しげな年配の女性が、「おつかれさま、ゆっくりしてってね」とニコニコしながら声を掛けていた。
こんな遅くまで、こちらこそお疲れ様です。
仕事でひたすら気が張っていて、そのまま家に帰りたくない時はあるよなあ。
飲み屋だけで合う人。仕事とも家族とも友人とも恋人とも違う関係。
店の雰囲気を含めてのうまさなんだよな。
みんなお疲れさまです。
なんとか明日も頑張りますかね。
ごちそうさまでした。また、来ます。

