Herbie先生の機材などをまとめたメモ。
Herbie先生の機材を知る事で、70年代ソウル・ファンクのキーボード周りの機材がわかるところもあるので、拡充させていきます…
Herbieは1972年に創価学会に入信。1975年から日本の楽器メーカーとの交流も始まる。来日が多かった事もあるだろう。
公式Webサイトに情報があるものの完全なリストではない。
Reverbなどにも機材リストはある。
SolinaのかわりにKORG PEシリーズの使用もあるが、リストには載っていなかった。
PEシリーズに関しては、大先輩が目撃されているのでほぼ確実だとは思うが、明確な資料は見あたらなかった。モニター的に使用していても不思議ではない。
マニアの間ではSolinaかPE-2000のどっちかという議論があるので、使っていた事は確実なはずだが…
Mwandishi期,Sextant期などに使用されていたという資料もあったが、写真は見当たらず。
映像などでは未確認。70年代中盤までは、Odyssey、Soloistを使っていた事は確実。
Herbie先生は大学で電気工学と音楽を学んだバックグラウンドがあるので、ジャズ・ミュージシャンとしては例外的にシンセの導入も早い。
ジャズではEddie Harrisが電化サックス、シンセを導入しているのだが、おそらく一般的ではないか…
1967年の『The Electrifying Eddie Harris』がその嚆矢と言える。
Robert Moogは彼のためにアタッチメントを作っている。Robert Moogはいろいろなシンセをミュージシャンのために作っている。このあたりもロックとのつながりも見えて面白いところでもあります。
電化サックスの代表曲とも言えるか。
あまり語られる事はないが、Herbieにはシンセのブレーン的な存在がいた。Patirick Gleesonである。Different fur Studioを設立していた。
SextantとCrossingsに参加している。HerbieはPatrickに機材とシンセの演奏技術を学んだとされている。
他にもジャズ系ではCharles EarlandやEddie Hendersonなどと仕事をしている。
シンセ史と言う観点ではTONTOが重要で知名度も高いが、Patrick Gleesonの仕事も覚えておきたい。一番有名なのはSTARWARSの音楽では。
MojomではHeadhunters的なサウンドが聞ける。
Benny Maupinが参加しているので、ある意味当然ではあるのだが。
使用機材と年表
1973年
– Sextant
– ARP 2600
– Fender Rhodes Electric Piano 多分この時期はほとんど使っている。WurlitzerはDonnyというイメージが強いのか、他の人の使用頻度は低い印象。
– Hohner D6 Clavinet ファンクを代表する楽器。Stevieはギターの代用的な奏法もするが、Herbie先生はやらない。Larry Dunnもそう。
– Maestro Echoplex
– Mellotron
– Head Hunters
– ARP Odyssey Chameleronで有名,Larry Dunnも使っている
– ARP Soloist Funk WombでJunieが使用でも有名?
– Minimoog Larry Dunnはかなり使っている。Bernieのイメージがやっぱり強い。
1974年
– Dedication
– ARP PE-IV String Ensemble Solina ライブでの使用も確認できる。
– Shure Reverberation Mixer
– Thrust
– ARP Soloist ライブセットで多く見られる。
1975年
– Man-Child
– Maestro Universal Synthesizer System
– Maestro Sample and Hold Unit
– Voice Bag (Talk Box)
1976年
– V.S.O.P.
– Yamaha Electric Grand Piano
– Country Man Phase Shifter
– Secrets
– Lyricon (Bennie Maupinが演奏)
1978年
– Sunlight
– E-MU Polyphonic Keyboard
– Polymoog
– Sennheiser Vocoder VSM201
– Yamaha CP-30
– Directstep
– Micromoog
– Multimoog (Webster Lewisが演奏)
– Yamaha CS-80
1979年
– Kimiko Kasai With Herbie Hancock: Butterfly
– Yamaha CS-40 (Webster Lewisが演奏)
1980年
– Monster
– Oberheim Eight Voice
– Rhodes 88 Suitcase Piano
– Linn LM-1 (ドラムマシン)
– Roland CR-78 (ドラムマシン)
– Clavitar (キーター)
– Steiner EVI (電子バルブトランペット)
– WLM Organ
1981年
– Magic Windows
– Prophet 5
– Linn Drum (ドラムマシン)
1982年
– Lite Me Up
– Moog Source
– Roland Jupiter 8
– Synclavier Digital
1983年
– Future Shock
– alphaSyntauri
– Fairlight CMI
– Memorymoog
– Prophet Pro-One (Michael Beinhornが演奏)
– Rhodes Chroma
– Yamaha CE-20
– Yamaha GS-1
– Oberheim DMX (ドラムマシン、Michael Beinhornが演奏)
– Synare Drum (ドラムパッド、Michael Beinhornが演奏)
1984年
– Sound-System
– E-MU 4060 Digital Keyboard
– Yamaha DX-7
– Herbie Hancock And Foday Musa Suso: Village Life
– Yamaha DX-1 Digital
– Yamaha RX11 Digital Drum Machine
1988年
– Perfect Machine
– Kurzweil K-250
– Oberheim Matrix 12
– Roland MKS-80 Super Jupiter
– Yamaha DZ7llFD
– Yamaha TX-816
Sunlightの裏ジャケにはハービーの機材が見られる

ARP Oddysey mk1とmk2について
mk2からはMoogのラダー型フィルター(24dB/oct、4ポール)だが、mk1は(12dB/oct,2ポール)で緩い。4023というモジュールを使用している。mk1の実機は見た事も触った事もない。
Arpに関しては、CVトラッキングが不正確と言う事は言われていて、オクターブごとにピッチドリフトが起こると言われていた。
Moogよりコントロールは難しいけど、この安定してないところがまた特徴でもある。
Moogに比べると歪みに特徴あって、聞き分けはしやすい。
太いMoogに対して、中域がアグレッシブ。
ラダーフィルターのサチュレーションが主なMoogとの違いがあるとのことだが、詳細はわからない。
フィルター以外でも歪むらしい。
Herbie先生は時代的におそらくmk2か?
個人的にはUVIやKORGよりCherry Audioの方がらしいように思える。
Solina
プラグインに関してはおそらくArturiaしからしいものはない。 コーラスが3つあるという意味不明仕様でもある。Solinaについてはまたどこかでまとめて書く事にする。
Bbドリアンの典型的なVamp例。採譜が間違っているのがなぜか多い印象。
3拍裏から入らなかったらファンク的にはおかしい。
リズミックディスプレイスメントに関してはあんまり日本では言わないかも。
Chameleonは典型的なファンクのシンベサウンドなので、セッティングもまた書いておく。


