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Touché SEは奥深い

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Touché SEを導入してしばらくが経ちました。まだまだ使いこなしているわけではないのですが、使っているうちに面白さがわかってきました。

Expressive E Touché SE

Expressive E Touché SE

目次

なぜ導入したのか

私のメインの入力デバイスはAbletonPUSH2です。

PUSH2はLIVEのコントローラーとして非常に高性能。

なんですけど、タッチストリップでピッチベンドとモジュレーションホイールを切り替えなきゃいけない仕様なんですね。

どんなものもできれば演奏して入力してしまいたい人間にとって、これは厳しい…

以前もこのことについて書きました。

慣れるとパッドも鍵盤的に弾けます。省スペースでミックスも出来る機材ということで使い始めたんですが、鍵盤的なプレイもやってみたら出来た。オーディオインターフェースを除いたらハードはPUSHだけという使い方をしばらくして慣れました。


パッドで弾くと鍵盤の手癖が抜けて面白いというのもあります。浪漫ですよ…

また移動が多くなるかもしれない。そういう時に鍵盤を持っていくのはしんどい。パッドは省スペースですしね。

ピッチベンドとモジュレーションホイールがほしいだけで鍵盤を持って行くのはきついですからね…

それならTouché SEはぴったりだなと。

TouchéとTouché SEの違い

Touché SEとTouchéの大きな違いはハードのコントロールが直接できるかです。荷物を少なくしたい私にはTouché SEで充分です。

質感はTouchéの方がリッチですけど、スキンが欲しかったら、Expressive Eのサイトで取り寄せられます。変えてもいいな…

メリット

使ってわかったメリットはたくさんあります。使いこまないと面白さがわからないタイプの機材ですね…

はじめはピッチベンドとモジュレーションホイールだけ使えたらいいやと思っていたんですけど、色々可能性が見えてきました。

プラグインの機能を最大限に引き出してくれる

TouchéにはLieというTouchéをコントロールするソフトが付いています。これにプラグインを読み込んでパラメーターをコントロールするようになってます。

これが凄い。掛かり方が気持ちいいように調節できます。

コントロールソフトLieの画面

MIDI CCのパラメータ、かかり方のカーブを変えることが出来ます。ExponentialやLinearなどに変更できます。

うまく調整するとギターやシンセのポッドみたいな感じで、最後だけ急激にエフェクトが掛かるようなコントロールも楽勝です。エフェクトがかかりすぎるなら最小値、最大値なんかも変えられます。このあたりは使ってみないとわからないところです。本当に気持ち良く掛かるように設定できます。

Touché本体も感度のコントロールがつまみで出来ますし、スライダーで横方向の動きも物理的に動きも変えられる。

これが本当に楽器のように感じでコントロールできるんですね。

動画では、モジュレーションでビブラートをコントロールしてるんじゃなくて、ピッチベンドでビブラートを掛けました。それこそ、弦楽器の発想ですね。

プラグインが実機のような感覚で弾ける。まだ調整追い込めてないし、練習も十分できてないからひどいものですが、使いこなしたら凄い表現力だと思います。

特に弦楽器のプレイヤーはビブラートをモジュレーションで掛けるんじゃなくて、ピッチベンドでコントロールできたりするのは楽しいんじゃないかと思います。微分音も弾けます。ブルーノートなんか正確に弾けるのは気持ちいいですね。

ジョイスティックでも出来ますけど、ずっと弦楽器の感覚に近く弾けます。

massiveやSerumなんかのプリセットもExpressive Eのサイトでダウンロードできるので、お手持ちのプラグインがあったらもっと楽しめるかと思います。

他のプラグインをLie上で立ち上げて、それぞれのパラメータをSpeedmappingというので簡単にTouchéでアサインできます。

ストリングスの打ち込みが楽しい

Expressive E純正でTouché専用のArchéというストリングスのプラグインがあります。なかなか凄いです。モデリング音源です。

コントロールは簡単ではないんですけど、慣れてくると鍵盤でエクスプレッションペダル使ったり、オートメーションを何度も描いたりするのに比べて段違いに楽に作れます。

音出すのにTouchéをちゃんとボーイングするように動かさないと音が出せないという…

プラグインなのに技術がないと音がまともに出せないのは面白いと思いました。

これもレビューしようかな…

一応動画を撮っておきました。ストリングスはArchéでやってます。ちゃんと感度の設定を追い込んで練習したら、相当面白いことできそうですね。

追記:2022/05/11

ベタ打ちのデータでもTouchéでコントロールすると別物に。

追記:12/11

モデリングなので、いわゆるディスコフォールも出来ます。ですが、リアルタイムではピッチベンドはできないので、オートメーションを書くしかないんですが…

好みのフォールがなくて困っている人は、追い込めば自分の好みの挙動にできるでは…

追記:2022/12/28

できます。Lieの設定でできるんですが、リアルタイムではうまくできません。練習したらできるようになるかもしれないけど、現状オートメーションを描いた方が簡単ですね。

Ableton PUSH2の機能を拡張できる

ピッチベンドとモジュレーションホイールの機能をTouché SEにさせたかったわけですけど、それも問題なく出来た。

全然別物の操作性です。

ジョイスティックでも同じようなこと出来ますけれど、遥かに細かくコントロールできます。これは店頭でぜひ実物触ってもらいたいですね。

多くのシンセはモジュレーションホイールにいろいろアサインしてあるわけだし、専用ソフトを使わずとも遊べます。

Touché MIDI mappingというものを使うと、アサインしたトラック以外のパラメーターも動かせる。AbletonのMIDIラーンも使えるし、思っていた以上に面白いですね。Abletonユーザーには特におすすめです。とは言え、MaxFor Liveのものなので、Suiteにしか使えないのが残念なところです…

追記:2022/06/11

モジュレーションとピッチベンドをアサインしています。Lieを使わずにデフォルトでこうなるように設定。Omnispehreでベースを弾いています。モジュレーションにいろいろ設定してあるシンセを気軽に使えるとパッドの可能性も広がって楽しいですね。

物理的な調整が簡単

これは大事ですね。横方向の動きのタイトさを調節できるんですが、より楽器的に扱いたい場合、調整は簡単に出来るといいですよね。

スキンは簡単に取り外せる。

スキンは簡単に取り外せます。マグネットでくっつく形になっているので、全然力がいらないです。こういうコントローラー、ともすればレンチが必要だったり、ドライバーが必要だったりすることが多い。

でも、シンセや音源タイプによってタイトに動くのがいい場合と、ルーズな方がいい場合で調整は変えたほうがいい。こういうのが簡単にできるのはありがたいです。

付属の音源で遊べる

付属の音源はUVIが付いていて、Touché SEでコントロールできるようになってるんですね。4方向をモジュレーションやピッチベンド以外にアサインする時の参考になります。

どうすればいいかというのははじめイメージできなかったんで助かりました。

後、デモを見ていて、叩くことで音が出るのが不思議だったんですが、ハイパスとローパスが掛かってる設定で、押さえると両方とものフィルターが開くから音が出るんですね。簡単なアイデアですけど、設定を見るまでわからなかった。

とメリットもたくさんあるんですが、高機能なだけに面倒なところもあります…

デメリット

設定は煩雑

設定は簡単とはいい難いですね。Lieを通じて使うだけなら全然難しくないんです。

が、モジュレーションやピッチベンドとして汎用的に使いたい時はLieを停止しておく必要がある。で、Abletonの場合、MIDIのリモートをオンにしないといけない。

まあ、汎用的なMIDIコントローラーとして使う人は少数かもしれないか…でもパッドで演奏をしようと考えていくと、考えざるを得ない。

Touché使うならLie上で立ち上げればいいと言う考えもあると思います。

でもモジュレーションホイールにはじめからいろいろアサインされてるシンセなんかは多いわけじゃないですか。

そのためだけにわざわざLieを立ち上げるのは面倒ですね…

汎用的なMIDIコントローラーとしてして使いたい時はLieでピッチベンドの設定をして、本体に保存する必要があります。

ピッチベンドを使わない時はLieを立ち上げて、ピッチベンドを利かないようにして保存しないといけないです。

ちょっと面倒くさいですね。日本語のマニュアルには乗ってないんですよ。本家のサイトのQ&Aのところに乗ってます。ちょっとだるかったです。

汎用コントローラーとしてピッチベンドやモジュレーションを使うための設定方法

  • スタンドアローンでLieを立ち上げる
  • OptionsからTouché SEを選択する
  • 右上のEnable Pitchbendをクリックして点灯させる
  • SAVE SETUPを押す

意外に面倒くさいですね…

スタンドアローン版のLieを立ち上げて設定して保存すればその後は問題なく汎用コントローラーとして使うことが出来ます…

DAWでLieを立ち上げている時は、汎用コントローラーとしては使えないのでご注意ください…

iLokを使わなければならない

デメリットってほどデメリットじゃないですけど、認証外れたりする時面倒くさいですね。Archeのインストールがだるかったです…

プラグインによって設定が煩雑

Lieのspeedmappingで全部設定できたら問題ないんですが、出来ないものもあります。それだと汎用MIDIコントローラーとして使わなきゃいけない。いちいち判断するのが面倒くさいです…

まとめ

とは言え、ストリングスやシンセを有機的なサウンドにしたいと思う時、これほど身体性を失わずに使えるMIDIコントローラーだと思いませんでした。使い慣れたプラグインが全く別物に感じるのは面白い。

Touché MIDI mappingや、汎用MIDIコントローラーとして使ったら、楽器以外の外部のエフェクターのコントロールなんかもに使えますし、LIVEのコントローラーとしてもいいと思います。

いろいろ揃えてきたMIDIコントローラーと組み合わせると、非常に快適です。

MPE対応のLinnstrumentという200パッドの機材を買ったから、これは使わなくなるのかなと思ったんですがそんなことない。叩くことで上方向と下方向のMIDICCが送れる。他の機材ではできないことです。ピッチベンド、モジュレーションをLinsturumenntで掛けつつ、3つのMIDICCをTouchéで送るというハチャメチャなこともできます。

実験中ですけど、とんでもないことできますね。

今後鍵盤は弾かないと決めたので、使い倒して研究していこうと思います。

ハードは持ちたくないけど、つまみがほしいという時は、LaunchControlXLでマッピングしてもいい。PUSHもパラメーターが少ないものは自動でマッピングされるんですけどね。それでもシンセで音作りする時につまみで出来ると楽しいです。

エクスプレッションペダルはiRig Blueboardに繋げばいい。省スペースなシステムが出来たと思います。

いま、そんなに音源のプラグイン、欲しいとは思わないんですけど、Falconは欲しくなりましたね。Lieで簡単にマッピングできるならめちゃくちゃ楽しいでしょうね。

ずっと楽器で演奏して作るということに拘ってきました。

自分にとっては後でピッチベンドを入力したり、モジュレーションを入力するのは、多くの場合不自然に感じてきました。脳筋なので…

楽器を演奏するアーティキュレーションで演奏したかったわけです。それを叶えてくれたのがTouchéです。
まだまだ調整やプラグインの設定なんか覚えることはありますけど、出来ることが格段に増えた。

楽器だなあと思います。Touché、楽しいですよ!

追記:2022/01/24

無理ない暮らし - 無理なく音楽を...
Expressive Eのimagineは想像を超えていた - 無理ない暮らし Touché SEを導入してしばらくが経ちました。まだ使いこなしているわけでは全然なくて、いろいろ実

設定するときのコツ

いろいろ試してわかったことは、縦方向、横方向の感度や柔軟さをこまめに設定するのがTouchéのコツだと思います。

縦方向に関してですが、時間を掛けて変化するようなパラメーターを扱うなら感度は低くしたほうがコントロールしやすいと思います。4小節掛けてritするとか、クレッシェンドするとか、感度が高いとピーキー過ぎて使えないです。

そして、叩いたりするときは、感度が高いほうがうまく使えますね。ギターのストラム的な奏法やドラム的なやり方の場合高いほうがやりやすいです。

途中からパラディドルでToucheを叩いている。感度が高いほうがこういう場合はうまくいくようだ。撫でるような動きもこっちのほうがコントロールしやすかったです。

横方向の柔軟性に関してですが、ピッチベンドを横方向にアサインする場合は緩めにしたほうがコントロールしやすいですね。シンセベース的な使い方するときにピッチベンドが素早く出来ないと難しい。

縦方向と同様に、ゆっくりパラメーターを変化させるような場合は固めでも問題ないと思います。

なるべく同じ設定で全部弾けたら良いなと思って練習していたんですが、やっぱり無理ですね。コントロールしたいパラメーターに合わせて設定を変えるほうがうまく使えます。ストリングスなんかもソロとアンサンブルで設定を変えるようにしてから快適に使えるようになってきました…

追記:2022/11/29

パッドで演奏する時のピッチベンドとモジュレーションとして使うことが多いですね。シンベやリードをパッドで演奏するときに便利です。後半に弾いてます。ジョイスティック的な感覚で使えますが、感度を追い込めるので、シンセを弾く人や、マスターキーボードにピッチベンドやモジュレーションホイールがない人にもおすすめです…

追記:2023/08/06

PUSH3スタンドアローンで、USB接続して動作することを確認しました。Liéは当然のことながら動かせませんが、ピッチベンド、モジュレーションとして使えます。嬉しい。

ピッチベンド、モジュレーションに設定してTouché SEに保存。MPEでコントロールしにくい長尺のフィルター開閉や、微妙なピッチベンドなどをコントロールできます…

追記:2023/12/09

AbletonでMIDIデータなどベタうちしてからTouchéを使いたい場合はMIDIオーバーダブスイッチを押して録音してください。そして、Abletonの仕様なのですが、MIDI CCはクリップに記録されるのでアレンジメントには記録されていません。こちら注意ですね…

パッドフレンズのZero_Bowさんにご質問いただいたので動画を作っておきました。分かりにくいですよね。使えたらTouché楽しいですよ!

追記:2024/05/01

PUSH3にTouchéを接続してLieのAU版、VST版に接続したところが問題がありました。何も触っていない状態なのに左右のCCが出力されたことになっています。

普通に本体やハブに繋ぐ場合には問題が起こりませんでしたので、PUSH3への接続の場合はご注意下さい。

マニュアルに、セルフパワーのハブや純正のケーブルを使ってねとあるのでちゃんとマニュアルを読めば問題ないんですけど…自分は蛮族なので繋いで、えっとなりました…

Expressive E Touché SE

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この記事を書いた人

うりなみ(@urinami)です。

無理ない暮らしにずっと憧れていました。

無理なく音楽を続けるにはどうすればいいのか。

環境がないなら作ろう。

紆余曲折あってAbleton友の会を主催しています。

楽しいことが一日の生活時間で増えれば、それはいい暮らし。

ちょっと目線を変える。最後まで主体性を失わないのが私にとっての無理ない暮らしと思っています。

YouTubeやってます。パッド成分、Abletonの話題が多めです。note始めました。

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