勇者は魔王を倒した。同時に――帰らぬ人となった。
魔王が倒されてから四年。平穏を手にした王国は亡き勇者を称えるべく、数々の偉業を文献に編纂する事業を立ち上げる。
かつて仲間だった騎士・レオン、僧侶・マリア、賢者ソロンから勇者の過去と冒険話を聞き進めていく中で、全員が勇者の死の真相について言葉を濁す。
「何故、勇者は死んだのか？」
勇者を殺したのは魔王か、それとも仲間なのか。
王国、冒険者たちの業と情が入り混じる群像劇から目が離せないファンタジーミステリ。
読書メモ。面白かった。２巻まであるが、さっと読める。読後感は爽やか。
仕事が立て込んでいたので重たい本を読みたくない時だったのでちょうど良かった。
惹句ではミステリと謳われているけれど、ミステリの要素は薄め。
魔王を倒した勇者は死に、その死を仲間たちや両親などの会話からどのような人物であったかを見ていく構成。比較的早く謎はわかるのだが、主題はそこにはない。
「勇者とは」どういう人物であるかということだろう。
ストーリーとしては１巻で完結しているのだが、２巻もテーマは同じ。大きな喪失を抱えて生きること。
「勇者とは」というテーマは共通している。
１巻と２巻の主人公は年齢も置かれている立場も違うが、おっさんには１巻の主人公は眩しく、２巻の主人公の方が沁みるかもしれない。
ファンタジーだがテーマは普遍的なもの。若者でなくても読めます…
個人的には１巻作者のあとがきが胸を打ちましたね。
僧侶のマリアはなかなかいいキャラ。タイトルだと重たい話に思えますけど、そんなことはないです。
こちらが２巻。１巻と２巻を間違えて読み始めると大変なことになります…やらかしそうで危なかった。
勇者というテーマはおっさんに沁みるものがありますね…
『誰が勇者を殺したか』が面白く感じたのなら、こちらの『勇者刑に処す』も楽しく読めると思います。
部隊全員が犯罪者で勇者という刑罰を与えられているという設定です。面白そうでしょ。面白いです…
まだ完結していません。アニメになるのかな？
同著者の『勇者のクズ』も面白かったです。
「誰が勇者を殺したか」は生徒に勧めてもらったんですけど、自分のアンテナに入ってこないようなもの教えてもらうといいですね。
後何冊本を読めるのか考えなきゃいけない年齢になっちゃいましたからね…
本を勧められるのは嬉しいですね。そのひとの人となりがよく分かるように思う。
小説らしい小説を読みたいということだったので、私はこちらを勧めておきました。古いものも苦にならずに読める子なので。
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